No.469 ページ29
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どうも里奈や周りの様子がおかしかったが、敢えてそれに突っ込むことはせず笑って封筒を仕舞うと、中村は大人しく校舎から出た。
自分の自転車の前で立ち止まる。
行き先が決まってしまった。恵林の家だ。
本当に自分が行っていいのかだろうか。
なんだか気が乗らない。
以前なら喜んだであろうシチュエーションであるはずが、今じゃちょっとした罰ゲームのようだ。
今日もあの青いリボンを付けているだろうか。
中村は自転車に鍵を差し込んで跨ると、深い溜息と同時に重いペダルに足を乗せた。
＿＿＿＿
日も暮れ始めた。
中村はまだ涼しい空気を肺に溜めた状態で大きく息を吐いた。
自転車を停めると、目の前には大きなマンションが二つ並んでみえる。
その片方へと足を進める間、校則違反の携帯を制服ズボンのポケットから取り出した。
一瞬指がボタンを押すのを躊躇したが、中村は無心で恵林へと着信をかけた。
「…」
結論から言えば、それは繋がらなかった。
アポイントも無しに行ってもいいものなのだろうか。
アインや美江もきっとそうだっただろうし、別にやましいことをする訳では無い。
だが、何故かその役割が自分であるときだけは事前に知らせる必要があるべきだと思った。
事前に知らせておかないと、会ってはいけないような気がした。
「そんな気軽に、いいのかなあ。」
中村は呟く。
呟きながらも仕方なくマンションの中へと入り階段まで上がってしまって結局のところ恵林の家の前に到着してしまった。
あとはインターホンを鳴らすだけだが、心拍がやけに落ち着かない。
そうして立ち尽くしていると、何やら玄関の向こう側が騒がしいことに気がついた。
ガタガタと忙しなく足踏みをするような、そしてその直後、いきなり扉が開かれて中村の額へとぶつかった。
「いっ＿＿＿」
「え！？あ！？」
騒がしいのはそれだけでは無かった。
出てきたのは案の定恵林であったが、彼女は扉の裏側で鼻を両手で覆い縮こまる中村を見て「待ってごめんすごいごめん」と慌てて彼の元にしゃがみこむ。
あたふたしながら身振り手振り中村の安否を確認すると「ちょ、は、入って！」と動けない中村をズルズル引きずるような形で無理やり家の中へ入れた。
中村はわけも分からず眩んだ視界をどうにか保ち、自分の置かれた状況を理解しようと頭を回転させた。
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えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぬーんさん» しーくんほんと沼なんですよ(自画自賛)シーくん推しですか！？一緒ですね！？！？2期頑張ります！！！ (2021年3月28日 20時) (
レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ※息を吸う(プロフ) - ぬーんさん» 今回もコメントありがとうございます…！妹さん不登校なのですね…不登校は金の卵なんていう言葉も聞いたことがあります。不登校の子って、周りが思ってるよりものすごい能力がある場合があるので、妹さんも今は好きなことに時間を費やして欲しい……！！ (2021年3月28日 20時) (レス) id: 5e55bdde31 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーん(プロフ) - しーくんは…んんんん幸せになって欲しいいいい！！ でも恵林ちゃんの鈍いとこも可愛いからよし！ これからもお体に気をつけて自分のペースで頑張ってください！ 二期も楽しみにしてます！！ (2021年3月27日 15時) (レス) id: ece645a423 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーん(プロフ) - 『今晩は。』一期完結おめでとうございます！ 恵林ちゃんが学校に行けるようになれて本当に良かった…！桐ヶ谷くんと二人で給食を食べるシーンすごく好きです…妹が不登校っ子なので、色々共感しながら読んでました！！ 感動！！ (2021年3月27日 15時) (レス) id: ece645a423 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ※息を吸う | 作成日時：2021年3月7日 22時
