73話 イプシロン ページ25
私が戻ってきたとき、ちょうどイプシロンに1点が入ったところだった
A「ねぇ……瞳子監督！！(危ない……危ない……姉さんって言おうとしちゃった……)」
春奈「Aさん！」
夏未「どこにいってたの！？」
A「あ……えっと……ちょっと迷っちゃいまして……」
瞳子「次からは気をつけないさい」
A「はい、すみません…………今の状況って……」
秋「今、イプシロンに点が入ったところよ……それにイプシロンが3分で決めるって決めつけちゃって…………」
A「(さすが、時間厳守の治兄さん……)残りあとどれくらい？｣
夏未「残り2分くらいよ」
A｢そっか……｣
私はある視線に気付いた……
漫遊寺中の2階校舎の一角……
こちらを見下ろしている……ヒロトがいた……
試合は一方的だった……
イプシロンの攻撃になすすべもなくやられていく雷門イレブン……
でも、木暮くんだけは逃げ切っていた。
飛んでくるボールをすべて避けていた
夏未「……逃げ足だけは天才的ね」
春奈「木暮くんしっかりして！逃げてばっかりじゃダメよ！！」
秋「木暮くんって……見えてるからこそ完璧に交わすことが出来るのかも……」
春奈「あっ……！」
雷門イレブンのみんなはほとんど戦う体力が残っていない状態だった……
治兄さんはヒロトがいる方向を見つめた
A(やっぱり、治兄さんも気づいて……)
ﾃﾞｻﾞｰﾑ「……間もなく三分。我らは次の一撃をもってこのゲームを終了する」
円堂「何……！？」
土門「また、決めてるし……！」
ﾃﾞｻﾞｰﾑ「聞け、人間ども！我らは十日の後に、もう一度勝負をしてやろう！」
円堂「十日……？」
ﾃﾞｻﾞｰﾑ「……だが、お前たちは勝負のその日までに果たして生き残って居られるかな……？」
鬼道「っなに……！？どういう意味だ！」
しかしその問いにデザームは答えなかった……
手元に持っていたボールを落とすと雷門ゴールに向かって強い一撃を放った
ｱﾂﾔ「ふざけるなぁ！！ ……うわぁ！！」
吹雪(アツヤ)くんがボールに突っ込むが吹き飛ばされてしまった
雷門イレブンたちの合間を真っ直ぐに貫きボールは木暮くんの目の前に迫った
木暮「う……う、うわ……！？」
円堂「木暮ー！！ 伏せてろ！！」
ボールに背を向け逃げようと走り出す木暮くん……
強力なシュートの勢いの強風は、ベンチ側にまで及ぶ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 33人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜舞姫 | 作成日時：2016年8月15日 21時
