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「あっ、つ.......」




「ごめん.......そんなつもりじゃ」




「出てって」





無一郎が、





「早く出てって!」





怒った





「でもっ、何か」





「要らない。何もしなくていいから早く出てってよ」






ショックで、私が馬鹿みたいに立ち尽くしている間に、





「邪魔」





無一郎は、お湯のかかった腕をさする橋本さんを抱き抱えて病室を出てった





邪魔



その一言で、精一杯の拒絶をされた気分になる

いや.......拒絶されたんだ



すごく、わかりやすく。








私は固まる体を無理やり動かして、割れたポットの後片付けをした



床には、色の濃いミルクティーが零れている





水溜まりのようなミルクティーの水面に、私の顔がぼやけて写った







.....やっと、やっと会えたのに




それも日本の外で。偶然が重なった再開だったのに

全部、壊れてしまった


壊してしまった








例え無一郎の記憶が戻ったって、もう無理なのかな





諦めろって、神さまが言ってるのかな














ニューヨークは天気が変わりやすいらしく、帰りは雨でずぶ濡れになってしまった






「お前、無一郎のとこ行ったんだろ」






そう、ホテルのロビーでタオルを渡すのは、他でもない善逸だ






「なんで.......何で泣いてんだよっ」





「無一郎に泣かされたのか?あの女に何かされたのか?」






違う.......違うの






私が、自分で壊したの





「何でまた泣いてるんだよっ?」





「もう.......だめになっちゃったっ
私、無一郎に嫌われちゃった.......」






「どういう事?」




泣いている顔を見られたくなくて、腕で隠そうとするけどその腕を掴まれる






「私のせいで、橋本さんにっ、お湯がかかっちゃって.......無一郎がっ、怒って.......でも怒って当たり前なの、私が悪いの」







「もう無理みたいなの.......私、橋本さんに勝てない」







目の前が急に真っ暗になった







それは、善逸の体だった







私は、抱きしめられていた






「善逸っ、人が.......」






「負けるなよAっ!.......俺はっ、俺はお前を裏切った事があるから、もうやり直そうなんて言えない.......!けどっ、見てられないんだお前の泣くところ!」






「頼むから、負けるなよ.......勝てないなんて言うなよ!」







善逸の泣き叫ぶ声が、ホテルのロビーに響いた


その後すぐに、私の泣く声が響いた

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えお子 - とっても素敵なお話ですね!!続きのお話もみてみたいです、、 (9月24日 1時) (レス) @page44 id: ab323fe17a (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - 最高でした!!!!!続きの小説に飛べないのですが、もう続きはでないのでしょうか、? (8月7日 16時) (レス) @page44 id: e2cd766be4 (このIDを非表示/違反報告)
- もう続きは出ないのでしょうか🥲最高でした!!ホントもっと早く見つけたかった、、、めっっっっちゃかんどうしたしちょいちょい笑えるところもあって面白かったです!続き待ってます💪🏻 (6月30日 22時) (レス) @page44 id: e2cd766be4 (このIDを非表示/違反報告)
- まじ号泣です泣 (2021年8月14日 17時) (レス) id: b7f3dee41e (このIDを非表示/違反報告)
夜々*(プロフ) - いいシーンなのに、目からポカリで笑っちゃいました(笑) (2020年10月7日 14時) (レス) id: b94f92643a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつ | 作成日時:2020年5月16日 14時

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