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「ああ、昨日の子?何しに来たの?」
記憶を今すぐ思い出せなんて言わないから、ただ
「お話?かなっ」
まずは私の事を知って欲しい
「彼女から聞いたんだけど、君って僕の友達だったの?」
"友達"その言葉の響に胸が痛む
間違いではないのに。
「最後はね、友達だったよ」
「ふぅん」
「橋本さんと.......仲、いいの?」
「.......別に」
間が気になる。間が。
「彼女がいろいろ面倒を見てくれてるだけ」
「じゃ、じゃあ、私が見るんじゃだめ?.......かな」
「ごめん、あんまり知らない人に身の回りの事されるの嫌なんだ」
1度閉ざされた扉を、もう一度開けるのは簡単な事ではなかった
それもなんせ、人一倍警戒心の強い無一郎のことだから。
「そうだよね。変なこと言ってごめん」
「別に」
「橋本さん、私の事なんか言ってたりした?」
「あー、なんか君の事苦手って言ってたよ?彼氏取られたとか言ってたかな」
「え、なにそ「ちょっとー、その事は内緒って言ったでしょう。気にしないでね?Aちゃん。もう過ぎたことなんだから」
い、いつからそこに!?
「ただいま。今お茶入れるね」
ニコニコと笑顔を崩さない彼女の手には、しっかりとミルクティーのパックが握られていた
「橋本さん.......無一郎になんて言ったの?」
「本当の事だよ?私嘘つかないから」
「嘘しかついてないよね?ちゃんと本当の事言って?あなたがしたことも」
「なに、言ってるの?」
「もういい加減にして!今ならまだやり直せるから.......っ」
「君こそいい加減にしたら?彼女怯えてるよ」
無一郎にそう言われて我に返った
でもね、無一郎
彼女確かに涙目だけど、口元は笑ってるの
「ありがとう、無一郎」
そうやって、彼女がギュッと無一郎の服の袖を掴むのも、黙って見てるのすんごい辛いの
「あ、今ミルクティー入れるねっ、美味しいんだよこれ.......
イギリスから、直接仕入れたの」
「っいらない。帰る」
「待ってよAちゃん」
「離して!」
ガッチャン!
最悪だ.......
私が彼女の腕を振りほどいた弾みに、彼女の手が近くにあったポットにぶつかってしまったらしい
そのお湯は見事彼女の腕へかかった
こんな時、わざとじゃないのかなんて疑う自分が大っ嫌い
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えお子 - とっても素敵なお話ですね!!続きのお話もみてみたいです、、 (9月24日 1時) (レス) @page44 id: ab323fe17a (このIDを非表示/違反報告)
^_^ - 最高でした!!!!!続きの小説に飛べないのですが、もう続きはでないのでしょうか、? (8月7日 16時) (レス) @page44 id: e2cd766be4 (このIDを非表示/違反報告)
雛 - もう続きは出ないのでしょうか🥲最高でした!!ホントもっと早く見つけたかった、、、めっっっっちゃかんどうしたしちょいちょい笑えるところもあって面白かったです!続き待ってます💪🏻 (6月30日 22時) (レス) @page44 id: e2cd766be4 (このIDを非表示/違反報告)
天 - まじ号泣です泣 (2021年8月14日 17時) (レス) id: b7f3dee41e (このIDを非表示/違反報告)
夜々*(プロフ) - いいシーンなのに、目からポカリで笑っちゃいました(笑) (2020年10月7日 14時) (レス) id: b94f92643a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつ | 作成日時:2020年5月16日 14時