Яー20

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｢よっ、パーティーガール｣




20歳になった今も、




｢炭治郎がさ、お前の誕生日パーティーやろうだってさ｣




私の隣にいるのは、19と変わらず善逸だ。







入学式のあの日




"なっ、何で善逸が！？ていうかここ受けてたの！？"


"お前と同じ大学行くために、死に物狂いでやったんだ"




と、見た事ないくらい真っ直ぐな目をしていた善逸に

もちろん最初は戸惑ったけど、今では友情を極める仲であった








’




｢せーのっ.......A、誕生日おめでとう！！｣





｢わーい！皆ありがとう！｣






大人になっても、あの頃の屋上の面子はそのまま。

全く同じといえば嘘になるけど。





｢またあの無一郎いねぇじゃんかよ！死んでんじゃね？｣



皆の視線が自分に集まる




｢馬鹿！伊之助さんのばか！｣





無一郎はいない


それだけが18と違くて、19と同じ





｢いいってアオイ。もう終わったことなのだから｣





あの日の空港で、確かにわたしの恋は終わった




電話も繋がらない。家にも居ない

居場所も分からない。

今更あってもきっと何も起こらない







そう、心では分かってはいるのに




20になっても引きずってるのが現実だ






｢嘘つけ！こいつ合コンとか行っても全部上の空。まだあいつのこと忘れてないんだろ？｣





善逸は18のまま一緒にいて

19のまま鋭い





｢違うもん。今は勉強で忙しいだけ｣





｢Aは看護が専攻だっけ？｣



カナヲは18より美人になって

19より明るくなった




｢お前が？患者殺すなよ｣



伊之助は18からちょっと生意気になって

19からちょっと優しくなった




｢伊之助！変な事言うんじゃないぞっ.......頑張れよ！A｣



炭治郎は18と変わらず夢を追いかけて

19と変わらず真面目で誠実




｢そうですよ！同じ夢を持つ同士、頑張ろうねっ｣



アオイは18からずっと大人びて

19になってもずっと伊之助が好き






皆が大人になって変わっていく







私だけがまだ変われない






皆と同じようにある時計が、私だけ進まない。







それはきっと、








私の時計の針は








彼がいないと動かないから

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