【#2】作りたいところだけ作るンゴね

.　＊ﾘｸｴｽﾄ ページ2

あ「おかえ……え！？麻友ちゃん！？おかーさん、大変！！」

麻友「あ……いや…」

『私の部屋に行こ、うるさいの居るし』

あ「はぁ！？」

『うるさいぞ〜』



部屋に招いて救急箱と飲み物を持って部屋に戻る。どこかに座ることも無く立っている麻友ちゃんを椅子に座るよう言って、私は椅子に座った麻友ちゃんの前で膝立ちをして手当をする。

太もも、スネ、腕、お腹…他にも沢山痣や傷が痛々しく残っている。誰に付けられたのか、何があったのか、警察には相談したのか、どうしてあんな道の端っこでなにも持たずに座っていたのか……聞きたい事が沢山あったけれど、麻友ちゃんの精神の事を考えるともう少し落ち着いてからがいいんじゃないかなと思った。



『他に痛いところない？』

麻友「うん、ありがとう。A」

『どういたしまして。あ、新しい漫画って見てる？オススメの漫画あるんだけど読む？』

麻友「………………聞かないの、何があったのか」

『聞いて欲しいなら聞くけど、言いたくないなら聞かない方がいいかなって思ったから、自分からは聞かないようにしてた。聞いてもいい？』



麻友ちゃんは少し驚いたように目を見開いてから、ぽそぽそと話し始めた。

麻友ちゃん家では、今一郎くんがモンスター化しているらしい。なんでも、自分の言うこと聞かなければ警察に虐待されていると言って脅しているらしい。それで、気に入らない姉の麻友ちゃんをさりげなく虐待に近いことをさせていて昨日家から追い出されたらしい。
それで、途方に暮れて道端に座っていたらしい。

ちょっと、いやかなり頭に来た。自分の友達がそんな酷い事になっていると言うのにも腹が立つが、自分の大事な家族に危害を加えているということに何よりも腹が立つ。
大切じゃないのか、自分の産んだ子供を。自分の子供に脅されてそのまま従うのか、最初に産んだ子供は女の子は大事じゃないのか。親という、大人というレッテルによって生まれたプライドを守るために麻友ちゃんを……私の友達を………

正直、この時は正気ではなかったと思う。
聞いてすぐさま下の階にいるお母さんとあかりにその事を言って、私の夕飯を麻友ちゃんに食べさせた。その後警察に連絡して麻友ちゃんを匿ってもらうよう頼む。正気じゃないと分かったあかりが自分を思いっきり叩いて、痛みで自我を取り戻した。あかり曰く、殺人犯の顔をしていたらしい。

その後はお父さんとお母さんが対応し、麻友ちゃん家族はお縄についた。

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