弐拾弐話 ページ23
クールダウンも儘ならぬうちに、勝った麦わらの一味はフォクシー海賊団から一人選ぶことが出来るようだ。
「もう決まってんじゃねェか」
ルフィがチョッパーを思って発した言葉なのに、フォクシー海賊団の船員が揃いも揃って冷や汗を垂らした。
「(え!?……まさか……おれ!?)」
「(あいつら初めからおれ狙いで…)」
「(きっとあいつらおれが好きだ!!)」
「じゃあチョッ…!」
「まってルフィ!!」
当然のようにチョッパーを呼ぼうとしたルフィの口をナミが抑える。
「三回戦は一対一の決闘よね。じゃあ今オヤビンを取っちゃえば三回戦は不戦勝になって…これ以上戦うことなくチョッパーを取り戻せるんじゃない?」
それを聞いてフォクシー海賊団からブーイングの嵐が起こる。
「「「ピ…ピーナッツ戦法だ〜〜〜!!」」」
「見損なったぞおめェら〜!!!」
どうやらルール上問題なくても「海賊の美学」とやらに反するようだ。
「ねぇ航海士さん。あなたの提案確かにここで決着をつけられるけど同時にオヤビンが仲間になっちゃうわよ」
「「「あれはいらねェ」」」
麦わらの一味男子四名が同時に手をぶんぶん振った。
決着がつくことよりもアレを仲間にする事自体が嫌なのである。
「チョッパー!!帰ってこい!!」
「うおおお!!!!あ゛りがとうお゛れ…良がっだぁ〜〜!!!!!!!!」
びえびえ泣きながらチョッパーはルフィにしがみついた。
「泣くなゾロ達が負けるわけねェだろ?」
「そうだ…!みんなケガしてるだろ!?おれが治療してやるからな!!」
さて、続く三回戦「コンバット」を前に、リングの準備があるようで長い休憩時間が与えられた。
ゾロ、サンジ、Aは人集りから僅かに逸れた芝生の上でチョッパーの治療を受けていた。
「ありがとうな三人共、かっこよかったぞー!
あんなでかいヤツ投げたり飛ばしたり!」
サンジの腕に包帯を巻き付けながら、チョッパーはすっかり元気になったようで健闘を称えてくれている。
「まァひとえにAちゅわんのお陰だけどな!
強いレディも素敵だぁ〜♡」
先程のゾロ同様、サンジもこの勝利はAの手柄だと思っているらしくAは何故だか落ち着かない心地だった。
『止し給えよ、そんなに褒めたって君達に得がある訳でもない』
「そんな事ないさレディ。おれは損得抜きにAちゃんの頑張りを褒めたいだけだぜ?」
343人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まどろみマフィア(プロフ) - ぽ、ぽぽぽぽぽポートマフィア?!なんですと?!ギュフフィンフィン(ポトマが出てきて歓喜中の中也推し) (1月25日 0時) (レス) @page37 id: 2cd01fe314 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:翠 | 作成日時:2022年11月7日 10時