キミと、アオハル。2【黄瀬涼太】

58話 意識しちゃう ページ15

また次の日から練習が始まった海常バスケ部。
インターハイも控え、練習により一層精を出す。
私も全力でサポートに励む。

そんな時期なのに…

prrrr

『…はい。え、またですか。はい。わかりました…。』


…まさかの仕事の嵐。

最近、なんだか仕事の依頼が多い。
別に仕事が嫌いなわけでなく、むしろ好きだ。
けれど、今は部活に身を入れたい。
そんな私の思いをくみ取ってか、マネージャーは夜に入れられる仕事は夜に入れてくれる。

でも、そんな感じで最近寝不足。


『ドリンク出来たし運ぶか…。

よいっしょ…っ！』

そう考えてるそばからめまいを起こしてしまった。
なんとかカゴはセーフ。


笠｢休憩！｣

部員｢｢｢はい！！｣｣｣

お疲れ様です、と声をかけながらいつものようにドリンクを配る。


『あ、はい。お疲れ様。』

黄｢サンキュー。


でもお疲れ様はAっちじゃないっスか？｣


寝不足がバレたのだろうか。
この前無理はするなと言われたばかりだ。

『いや、別に疲れてないよ！元気！！』

気持ちに気づいたのとバレたのではないかという焦りを隠すように平然を装う。

黄｢んじゃさっきカゴ持ったらフラっとしたの誰っすかねー｣


ギクッ…

『な、なんでわかるの』

黄｢そりゃ、やっぱ顔が疲れてたし。心配してるんスよ？｣

『すみません…。』

黄｢よろしいっ｣

なぜかドヤ顔をされる。

笠｢休憩終わり！｣


部員｢｢｢はいっ！！｣｣｣


話してたら休憩が終わった。


『あ、頑張って！』

黄｢ありがと〜｣


そうして涼太君はコートに戻っていった。


『(やっぱ意識しちゃうとドキドキする…。)』


終始ドキドキしたまま、部活が終わった。

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