夕飯 ページ38
料理の心地よい音が響くなか、太宰、敦、鏡花、谷崎、ナオミは机を囲んでゆったりと話し込んでいる
ナオミ等は手伝うと声をかけたのだが、「いいから座ってろ。ありがとな」とはにかみながら言われては、もう食い下がれないだろう
「素敵な奥さん。羨ましいですわ、太宰さん」
私には兄様が居るから関係ありませんけど、なんてナオミが微笑む
「…中原、中也、幹部…料理上手。流石紅葉の弟子」
真剣な顔で鏡花は中也の方を見つめている
「中也は一通りの事はある程度姐さんに教え込まれてるよ」
姐さんは中也が大切で仕方がないからね、なんて微笑む太宰に後ろから声が掛かった
「太宰〜これ持ってけ」
どうやら完成した料理があるようだ
「はいはい」
太宰は慣れたように立ち上がって、台所へ歩いていった
「あ、美味しそう」
「当たり前だろ」
「ねえそれちょっと頂戴」
楽しげな会話が弾む
「…ほら」
「ん〜、じゃあ、これ持ってくね」
両手に皿を持って戻ってきた太宰の口はもくもくと動いていた。なんとなく何時もより可愛らしく見えるような気がする
「中也さんは太宰さんに甘いんですわね」
にっこりと言うナオミに谷崎が「ちょっ、ナオミ」と宥めるように声をかける
「う〜ん…まあ、否定はしないで置くよ」
今日だってね、と太宰は続ける
「何時もは私が行くことが多いのだけれど、たまにこうして此処まで足を運んでくれてね、私の帰りを待って居るのだよ」
可愛すぎて困るよね。なんて笑う太宰は、不意に頭を下げた
カンッ
太宰の頭の上を突き抜けて、じゃあ、壁に刺さったのは包丁｡数秒前まで中也の手にあった物だ
「ひいっ」
敦と谷崎が小さく悲鳴を上げる
「も〜、中也」
咎めるように言う太宰の手にある皿は、こぼれぬように水平に保たれている。特に慌てた様子は無さそうだ。読んでいたのだろう
「うるせえ、黙ってろ糞太宰」
ムッとしたような声に、中也が照れていることが伺えた。分かりづらいが
皆で中也の作った夕飯を囲む
「美味しい…」
「わぁ、美味しい！」
「おいひぃですわぁー!!」
「うまっ…美味しいですね！」
口々に褒められて機嫌がよくなった中也は得意気に笑ってゆらゆらと揺れている
頭が太宰の肩に当たっているが、太宰ははいはい、嬉しいね、と微笑んでいる
「本当に仲がよろしいんですのね」
含み笑いのナオミに、中也は照れて居心地悪そうに目をそらし、太宰は特に隠すこともなく微笑んだ
そんな平和な夜のこと
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りんり - 二次オタコミュ障さん» 太中を皆の前でいちゃつかせるの大好きです笑 了解しました！ (2018年9月27日 22時) (
レス) id: 0f7281d890 (このIDを非表示/違反報告)
二次オタコミュ障(プロフ) - 何度目かのリクエストすみませんm(_ _)m 超バカップルな太中で、周りが見てて恥ずかしくなるくらいいちゃいちゃしてる様子を書いて欲しいです！ (2018年9月27日 20時) (レス) id: 39b267f283 (このIDを非表示/違反報告)
りんり - 二次オタコミュ障さん» よ、よかったぁ…毎回本当に素敵なネタありがとうございます！ (2018年9月11日 22時) (レス) id: 0f7281d890 (このIDを非表示/違反報告)
二次オタコミュ障(プロフ) - あぁぁぁ、最高です・・・っ！ (2018年9月11日 20時) (レス) id: 39b267f283 (このIDを非表示/違反報告)
りんり - 二次オタコミュ障さん» 勿論です！リクエストありがとうございます！ (2018年9月7日 22時) (レス) id: 0f7281d890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんり | 作成日時：2018年3月25日 21時
