甘える太宰 甘い中也 ページ1
双黒時代からいきましょうか!!
カチ…カチ…
時計の音が静かに響く
その部屋のソファに青年が1人…否、2人
ここはポートマフィア本部ビルの中、その組織に属する中原中也の執務室だ
その若さで最前線に立ち、戦果を揚げてきた、実力のある彼の地位に見合う部屋
そのすみに置かれた質のいいソファに座る中也
そしてその横で隠れるように丸まって眠る青年…太宰治
彼もまた飛び抜けた才能で、幹部の座に就く実力の持ち主だ
そんな彼は時折今のように中也の元に来て眠る
大きな仕事が続いて疲れがたまると来るのだろう
突然中也の部屋に来て、静かにソファに座ると「ちゅうや」と少し甘えたように彼を隣に呼ぶのだ
基本的に眠りの浅い太宰だが、中也の元では安心するようで静かに寝ていた
中也も彼を起こさないように音には注意をはらっている
静かな寝息を聞きながら起こすといけないのでパソコンは使わずに資料に目を通していく
コツコツという足音ににピクリと反応して静かに、けれど素早くドアに近寄る
コン…と控えめにノックが聞こえた瞬間にドアを開ける。静かに、音をたてずに
「…姐さん、首領まで」
ドアの外には太宰と同じく幹部の尾崎紅葉とあろうことか首領の森鴎外が僅かに驚いたようにたっていた
「おや中也、やはり太宰が来とるのかえ?」
そう言って紅葉がゆうるりと微笑む
「やはり?」
中也が首をかしげると森が
「ノックが終わる前に音をたてずにドアを開けただろう?君はいつもそんなことはしない。太宰君が眠っているときだけだ」
たしかにそうだ、いつも中也はノックを聞いて中に入るよう返事をする
一つ疑問か解決したが、新たに疑問が生まれる
「姐さんも首領も、なぜ此方へ?」
「何ね、太宰君の部下が彼の執務室に行ったら姿が見当たらないと言うのでね、もしかしたらと思ってね、電話はしない方がいいだろう?」
森と紅葉は太宰が時折中也の部屋に来て眠っていることを知っている
しかし他の人間には知らせるわけにはいかないので、こうして二人が様子を見に来るのだ
「そうですね、太宰ならそこで寝てますよ」
中也は静かに答えて先程まで自分も座っていたソファに目を向けた
「どれ、腹黒い小僧の寝顔でも眺めていくかの」
「そうだねえ」
さすが二人だ、足音をたてずにソファに近付く
二人が向かいのソファに腰をおろすのを見て、中也は静かに紅茶を淹れてティーカップを二人の前に置いた
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りんり - 二次オタコミュ障さん» 太中を皆の前でいちゃつかせるの大好きです笑 了解しました! (2018年9月27日 22時) (レス) id: 0f7281d890 (このIDを非表示/違反報告)
二次オタコミュ障(プロフ) - 何度目かのリクエストすみませんm(_ _)m 超バカップルな太中で、周りが見てて恥ずかしくなるくらいいちゃいちゃしてる様子を書いて欲しいです! (2018年9月27日 20時) (レス) id: 39b267f283 (このIDを非表示/違反報告)
りんり - 二次オタコミュ障さん» よ、よかったぁ…毎回本当に素敵なネタありがとうございます! (2018年9月11日 22時) (レス) id: 0f7281d890 (このIDを非表示/違反報告)
二次オタコミュ障(プロフ) - あぁぁぁ、最高です・・・っ! (2018年9月11日 20時) (レス) id: 39b267f283 (このIDを非表示/違反報告)
りんり - 二次オタコミュ障さん» 勿論です!リクエストありがとうございます! (2018年9月7日 22時) (レス) id: 0f7281d890 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんり | 作成日時:2018年3月25日 21時