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拾捌頁 ページ18

太宰の持つ銃から発射された銃弾は男の眉間に刺さり、穴を開けて止まった。

その時点でただの肉塊と化した男を更に銃弾で穴を開ける。


血液が飛び散り、美しい花弁のように、またはおぞましい何かを祝福するように周りを赤く染める。


「なんて贅沢なんだ……!!」


ごく普通の、どこにでもいる少年の笑顔を浮かべて銃の引き金を引いていく。


「はははははは!」


次の瞬間、銃が空中に舞った。

中也が下から太宰の腕を蹴りあげ、次々と放たれる弾丸を止めたのだ。


「もう死んでんだろ。無駄に死体を撃つんじゃねえ」


きょとんとした顔をして、中也を見て死体を見る。

途端、太宰の表情から年相応な笑顔が消えた。


そして、何時もの灰色の笑みを浮かべて蘭堂の屋敷へと歩いて行く。



その様子を静かに見ていた中也は、気付くことが出来なかった。


もう一人、男の死を見ていた事に。


かちゃんと本来鳴る筈の、銃が地面に当たった時の軽い音が鳴らなかった事に。




そして、銃を受け止めた修治は



太宰治の頭に銃口を向け、何時もと変わらない無表情で引き金を引いた。




__

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ロト - よみさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただけてとても光栄です。続きが気になる作品だったなんて本当に嬉しい誉め言葉です。ありがとうございます! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 84710b8cd8 (このIDを非表示/違反報告)
よみ - 受験頑張って下さいね。とても、面白くて、続きが気になる作品だと思っているので、早く二月になれ!っと祈りながら、更新お待ちしております。 (2020年1月6日 17時) (レス) id: 587f0ad974 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロト | 作成日時:2019年8月1日 18時

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