バレバレ ページ4
Aside
四限が終わり、炭治郎の待つカフェテリア前のベンチに向かう。
A「た、炭治郎、」
炭治郎「A!お疲れ!」
A「お疲れ…ねえ、二限のあれなに?恥ずかしくて死んじゃいそうだった…」
私は目を逸らしながらそう呟くと、炭治郎の大きな手が私の頭を撫でた。
炭治郎「Aが可愛くって、つい意地悪したくなったんだ、ごめんな」
そう言って、眉毛を下げて笑った。
A「今回だけだからね…」
炭治郎「それは約束できないなあ」
A「えっ、うそ!」
炭治郎「ほら、早くご飯食べに行こう!」
話しそらされた…
そう思いながらも炭治郎の横をついて歩く。
炭治郎は1回生の時からよく喋っていて、優しくて気遣いができて、正義感もある、とても素敵な人だった。
告白は彼からだったけど、タイミングさえ違えば、私から告白していたかもしれない。
付き合ってからの炭治郎も、前と変わらず優しくてとてもいい人で、手を繋いだり頭を撫でられたりする時に感じる炭治郎の温かい手は、いつまで経ってもドキドキするし、安心感がある。
……けど、付き合ってからはこうやって時々私に意地悪をしてくるようになった。
普段からは分からない炭治郎の意地悪な笑みとか、なんだか少し翻弄されている所とか…
すごく恥ずかしいけど、皆はこんな炭治郎を知らないんだと思うと、少し嬉しくて。
炭治郎「ほらA、手繋ごう」
A「っ、うん!」
私はこちらの手を待ち構えてくれている炭治郎の手に自分の手を絡めた。
恋人繋ぎとやらは、まだ恥ずかしくて余りできない。
炭治郎の手は本当に落ち着く。大好きだ。
本人には絶対恥ずかしくて言えないけど、手を繋ぐ度に思う。
炭治郎「A、俺の手好きだな」
A「えっ!?え、な、んで、」
嘘だ、バレてないと思ってたのに!
慌てる私を見て楽しそうに微笑む炭治郎。
炭治郎「だってA、俺と手を繋ぐ時、甘い匂いが濃くなるんだ」
そう言って、繋がれた私の手を炭治郎自身の顔の近くに持って行き、「すん、」と匂いを嗅がれる。
恥ずかしくて目を逸らすと、上から小さな笑い声が聞こえた。
炭治郎「ほら、また濃くなった」
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太宰亜里沙(プロフ) - Lunaさん» ありがとうございます!炭治郎には私も翻弄されっぱなしです!こちらこそここまで読んでくださりありがとうございました! (2021年2月2日 23時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
Luna(プロフ) - きゃあ、完結おめでとうございます!もお翻弄されすぎて、ニヤけが止まりません!続きが気になってしまう……。。素敵な胸きゅんストーリーありがとうございました! (2021年2月2日 22時) (レス) id: acb6885805 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - シルバーウルフさん» いえいえ!素敵なご提案ありがとうございました! (2021年1月19日 1時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 分かりました。気にしないで下さいね。(^ω^)(^o^)v(*^^*) (2021年1月19日 0時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - シルバーウルフさん» すみません!今の所は1人でちまちま書きたいなと思ってます! (2021年1月18日 23時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年11月22日 15時