冷たきヴィランは仮面を被る。【深海の商人】 (ページ7)

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Aside

『ふうー……』

トレイ先輩をどうにか追い払ったところで、ドーナツ作りを始めよう。

『ごめんな、ラギー』

「いいッスよ。Aにセコムはつきものッスから」

ん？
もう俺、何か諦められてないか？

というか諦め通り越して呆れてない……？

これが呆れてる周り恵まれてる家族友達か((殴

『……じゃあ始めようか。えっと……まずは、ボウルに卵とブラウンシュガー、塩を入れてホイッパーで撹拌する』

「卵とブラウンシュガー……塩ッスね」

ラギーが卵を割る。
殻の中からは、綺麗な丸型の卵が出てきた。

『すごいな……』

「いや卵割っただけじゃないッスか」

『俺不器用すぎて卵もまともに割れないからさ……』

丸型の卵が出てきたことなんて人生で数えるほどしか……

「……今、セコムの気持ちがちょっと分かったッス」

『普通にやめて』

これ以上セコムはいらないんだ。

『溶かしバターを入れて混ぜ合わせる……』

混ぜる時も慎重にやらないと。
ボウルの中のものを飛び散らせたりしたら絶対怒られる……！

そんなこんなで、無事生地は完成した。

「あれ、先輩たち何やってんの？」

そんな俺達に、声をかけてくる奴がいた。
この声は……

『エース？それにデュースもいるじゃん』

「お疲れ様です！」

今日もデュースが可愛すぎて無理。

「先輩エプロンも似合うんすね。さすが高身長」

『俺がヒール履いてるのを見たうえでそれ言ってるなら殴るぞ』
※本来の彼の身長は163cmです

「ごめんって」

そんな会話をしていると、デュースが俺のスマホを覗き込んできた。

「ドーナツの作り方……？ドーナツ作ってるんですか？」

『ああ。後でデュースにもあげるからな』

「いいんですか？ありがとうございます！」

「あざーっす」

『エースにあげるなんて俺は一言も言ってないけど』

「え」

エースは蔑むような目でこちらを見てくる。

「先輩ってたまーに酷いとこあるよね……」

『日頃の行いの問題だろ』

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兄貴が彼女を連れてきた。【エース・トラッポラ】

アンケートの結果に基づき、新作書いたので良ければどうぞ！