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玖拾壱:縛りによる支配 ページ45

実side

五条先生のお付き合い(と言う名のリハビリだそうだが…)に同行することになった俺は今、あの邪視と出会った樹海の入り口に来ていた。
邪視の呪力が弱まったからか、嫌な気配は小さくなってる。それでも此処は嫌な感じだ。

「入る前にさらっとおさらいしようか」

先生はそう言って俺を見る。俺は此処に来るまでに考えていた事を口にした。

『ですが先生、術式全てを会得するとしても、相当の時間と呪力を要します。それを一日でやれなんてやはり無理では…』
「いーや、やってもらうよ?まずは縛りを決めてもらう。縛りと言うのは何もマイナスな面ばかりじゃない、自分に課すことで力の抑制、逆に増加を促すことが出来る。これを利用して、実には上手いことコトリバコをコントロールして欲しいんだ。自分で自分を律することが出来れば、万々歳だよ」
『はぁ……』

やっぱりやるのか…。俺が溜息をつくと、先生は「そんなに難しく考えない!」と頭を乱雑に撫でてきた。

「実がやることは二つ。"縛りを使用してコトリバコの術式を己のものとする事"と"邪視の瞳を併用した戦闘方法の確立"さ。呪力の分配しながら戦うだけで戦局が大きく動く…時もある!」
『時もあるじゃないですか、全く…』

とにかく、ただただ曖昧に術式発動して戦うのではなく、ちゃんと形を持って術式を発動しろってことだよな。その為に必要なのが自分に課す縛り…。…そうなると、

『(何を己の不利益とし、何を己の利益とするか、か…)』

メリットとデメリットがあってこその縛りだ。俺とコトリバコの間に結ぶことが出来る利害による縛りは……

『……まぁ、祓いながら考えます』
「よし、じゃあ行こっか」
『はい』

此処で考えていても思いつきはしないだろう。とりあえず今は軽く戦ってみよう。
立ち入り禁止の黄色いテープを超え、中に入っていく。薄暗い森の中を注意深く警戒しながら、先へと進んだ。

玖拾弐:危ない橋→←玖拾:試練の日



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設定タグ:呪術廻戦 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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九龍-くーろん-(プロフ) - 日向さん» ありがとうございます!一気に読んで頂けるとは…!とても嬉しいです!更新頑張ります! (2021年1月24日 21時) (レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 初めまして!主人公の設定や周囲との関係、ストーリーなどがとても面白くて1作目から一気に読んでしまいました!応援してます、更新頑張ってください! (2021年1月24日 20時) (レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
九龍-くーろん-(プロフ) - 南蛮モナカさん» ありがとうございます!とても嬉しいです…!今後とも主人公達の道を見守って頂けると嬉しいです!更新頑張ります! (2021年1月23日 0時) (レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
南蛮モナカ - 設定とかキャラ達の関係性?とか話の進み方とかすっごく好みです!更新がんばってください! (2021年1月22日 23時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2021年1月21日 17時

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