捌拾捌：明日に備えて ページ42
実side
二人を抱えて風呂を出る。ぽかぽかと温かくて柔らかい身体をしっかりと拭いてやってから着替えさせ、俺も自分の着替えを済ませた後、髪を乾かしてやってからベッドに飛び込んだ。
二人はもう済ませたが、俺はまだ夕飯食ってない。でも今から食べるのも億劫だし、今日はもうベッドに篭って寝たい…
「えもりー…」
虎杖がベッドによじ登ってきて、うつ伏せに寝転がりながらスマホを弄る俺の背中に乗ってきた。俺はスマホを見たまま『んー？』と声を出す。
「おれね、ふしくりょちゅきだよ。だからね、えもりがふしくりょといっちょになってもね、おこりゃないよ」
虎杖はそう言って俺の背中にピトリとくっついた。虎杖可愛いな…子供だからいつもより素直だし……
「おれも……」
トテトテとベッドの傍に来た伏黒も、小さな声で呟く。俺の顔の横に来た伏黒は、もじもじしながら話を続けた。
「おれも、いたどりすき……だから、いたどりといっしょになっても、おれはいい……おうえんする……」
「でも、おれがいいな…」って小さく呟く姿が、もう可愛らしい。笑いを堪えながら明日の予定を確認して、スマホの電源を落とす。スマホをベッド脇に置くと、背中に乗っている虎杖と隣に居る伏黒を捕まえて、仰向けに寝転がった。
「わ…！」
「きゃー！」
ぎゅっと二人を抱きしめる。プニプニとした子供の身体の感触を感じながら、俺はニッと笑った。
『ん、いい子だな二人共。まだちょっと俺も迷ってるけど、どっちをとっても幸せになれそうだ』
頭を撫でると、二人は互いに顔を見合わせて嬉しそうに笑った。そして俺にくっつくと「えもりちゅきー！」とか「すき…」とか言って、照れくさそうに笑う。
あー…これだから子供可愛がるのは止められねぇんだよなぁ……
『ほら、寝るぞ。トイレは大丈夫か？ねんねできるか？』
「ねんねできう！」
「といれだいじょぶ……」
『よしよし…。電気消すからな』
パチンッと傍にあるスイッチを切る。真っ暗になった部屋の中で、二人を抱きしめながら『お休み』と呟くと、「おやちみ！」「おやすみなさい…」と声が返ってきた。
『(明日、ちゃんと話さねぇとな…)』
二人が憶えてるか分からない。でも憶えているなら、明日しっかりと気持ちを聞こう。
大人に戻った二人がどんな反応をするのかも、楽しみにしながらな。
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九龍-くーろん-(プロフ) - 日向さん» ありがとうございます！一気に読んで頂けるとは…！とても嬉しいです！更新頑張ります！ (2021年1月24日 21時) (
レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
日向(プロフ) - 初めまして！主人公の設定や周囲との関係、ストーリーなどがとても面白くて1作目から一気に読んでしまいました！応援してます、更新頑張ってください！ (2021年1月24日 20時) (レス) id: 0ceab624dc (このIDを非表示/違反報告)
九龍-くーろん-(プロフ) - 南蛮モナカさん» ありがとうございます！とても嬉しいです…！今後とも主人公達の道を見守って頂けると嬉しいです！更新頑張ります！ (2021年1月23日 0時) (レス) id: 50fae09df6 (このIDを非表示/違反報告)
南蛮モナカ - 設定とかキャラ達の関係性？とか話の進み方とかすっごく好みです！更新がんばってください！ (2021年1月22日 23時) (レス) id: 4ea39a9195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：九龍 -くーろん- | 作成日時：2021年1月21日 17時
