内緒のお話 ページ30
沖田side
『僕はマガツキ。知っての通り、エクスカリバー星人だよ』
俺から離れたマガツキは、机を挟んで俺達の真正面に座りながら総鬼の身体で真っ黒な刀を手にして膝に乗せた。
コイツはサーヤと違って、使い手の身体を介して話すのか…?
「俺は沖田総悟。ンで、こっちがテメーと同じエクスカリバー星人のサーヤだ」
〔よろしくねマガツキ君!〕
『うんよろしく』
にっこりと爽やかな笑顔を浮かべる総鬼…じゃなくてマガツキは、紫色の目で俺とサーヤを交互に見た後『ふぅん…』と小さく声を漏らした。
『君達仲が良いんだね。種族違うのにさ』
「まぁこれでも付き合い長いんでねェ」
〔総君は格好良くて、ちょっと意地悪なところがあるけどそれもまた良くてね!私の好きな人だからずっと一緒に居るのよ!〕
『へぇ、そうなんだ』
全く興味無さそうな明るい声。無関心だなコイツ。
マガツキは自分の本体である刀身を撫でながら、にっこりと笑顔を浮かべたまま首を傾げた。
『僕分からないんだよねぇ?何でそうやって仲良くできるのか。僕にとって使い手なんてご飯兼容れ物だから、別に何とも思わないし』
「ご飯?」
『そうだよ。僕は人の魂が好物なんだ。血より栄養あるし、共食いするより断然良いし』
それを聞いて、俺の頭にはあの辻斬りの言葉が蘇っていた。
事情聴取、そんなモンはできなかった。相手が錯乱して話にならなかったからだ。
でも、その中でも聞き取れたものがあった。
「"あれは刀なんかじゃないっ、化け物だ!あれは俺を食おうとしてるんだ、あれを持ったやつは皆、アイツになっちまうんだ!"」
でたらめな話だ。そう一蹴して総鬼に渡した。でもサーヤの事を思い出して、エクスカリバー星人の説明を聞いた時に、馬鹿やったって思った。その結果がコレだ。
『だからさ、仲良しってどうやるのか分からないんだよね。そんな僕と友達になりに来たの?面白いね君達』
作った笑み。手にはいつでも抜き放てる刀。相当警戒してやがるな。
俺は小さく溜息をついて、真っ直ぐソイツを見た。
「んじゃ、教えてやるよ」
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九龍-くーろん-(プロフ) - 赫さん» ありがとうございます!今は出ませんが、後々彼とも会わせるつもりです!長らく手をつけていないので遅くなると思いますが、頑張ります!! (2021年2月22日 13時) (レス) id: 8d4444cf44 (このIDを非表示/違反報告)
赫(プロフ) - 面白かったです!沖田くんとの絡みがまたいい!神威くんとの絡みもありますか?更新頑張って楽しみに待ってます! (2021年2月21日 18時) (レス) id: 896d04091b (このIDを非表示/違反報告)
九龍-くーろん-(プロフ) - くるビーさん» 遅くなり申し訳ございません!飽き性なので不定期となりますが、少しずつ書いていきます! (2020年10月5日 14時) (レス) id: 8d4444cf44 (このIDを非表示/違反報告)
くるビー(プロフ) - 更新は何時ごろになりますか? (2020年9月25日 1時) (レス) id: 86be64a2f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2020年7月13日 19時