前前前世かよ ページ36
山崎side
『…何で俺と副隊長が…』
あ、どうも皆さん。沖田副隊長と見廻りに行っていた山崎退です。
今俺は屯所に戻って副隊長の部屋…と言うか沖田隊長の部屋に居るんですけど…コレ、どうしよう。
『(この顔面どうしよう…っ!!!)』
この整った顔ずっと引き摺らなきゃいけないの!?鏡見れないし、第一こんな顔でミントンとか出来ないんだけど!!
『で、でも副隊長はまだ来てないし…副隊長が来るまで副隊長のフリしてれば…』
何とかいけるかもしれない。副隊長、早く帰って来ないかな…
俺は現場で目が覚めず、結局屯所に運ばれてついさっき目覚めたばっかりで…副隊長が何をしに、何処に居るのか分からない状態だ。今はこの部屋に篭って副隊長が来るのを待つしかない…!
「おい、総鬼」
『ひぇあ!?あ…副長…!』
び、びっくりした…突然部屋に入ってくるから…っ
「副長…?…書類持ってきたぞ。お前の要望どおり、お前宛のヤツは全部揃えてきた」
『あ、ありがとうございます…』
副長が渡してきた書類の束を手に取る。す、凄い量だ…これを何時も副隊長はこなしてるのか…
「…お前…今日変だぞ?」
『へ!?い、いやっ、そんな事は無いかと…』
慌てて誤魔化す。今此処でバレたらややこしい事になるぞ…っ
「気分悪いなら休んどけ。無理にやれとは言わねぇから」
ふ、副長が優しい…!?あの鬼の副長が、もしかして贔屓してる…!?
『(う、羨ましすぎる…好かれてるのは知ってたけど、まさか此処までとは…)』
確かに副隊長は魅力的な人だよ?可愛がりたくなる人だよ?でも此処まで影響するのか、この人の魅了体質は!?
「ふ、副長!」
俺が呆然としていると、一人の隊士が駆け込んできた。何か、凄い顔が青いけど…
「どうした?」
「や、山崎が…っ」
……へ?今、山崎って言った?
「いいから来てください!」と門の前に副長を引っ張って行く隊士。
俺は物凄ーく嫌な予感がしたんで、二人の後について行った。
「あれ、見てください…!」
隊士がある方向を指す。その先には……
「あ、お疲れさんです」
血濡れの攘夷浪士を数名引き摺って戻って来た、返り血いっぱいの俺が居た。
あんぱんがドSでドSがあんぱんで→←何処かで見た事あるヤツだコレ
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作者名:九龍 -くーろん- | 作成日時:2023年5月24日 2時