鬼兵隊の懐刀

一緒に来て欲しいアル！ ページ48

神楽said

「今日もいい天気アルな〜定春〜！」
「ワン！」

お日様の光は苦手だけど、こうやって外をお散歩するのは大好きアル！定春も嬉しそうにお散歩しててとっても楽しそうで、私は何時もの散歩の時間が大好きネ！あ、勿論おやつの酢昆布は持ってきてるヨ？

「それにしても今日は暑いアルな〜。最近は春でも秋でも暑いネ。溶けちゃうアル」

ちょっと上を見ればお日様が輝いていて、眩しさに目を細めていると定春が急に「ワンワン！」って吠えて走り出した。びっくりして慌てて追いかけたら……

『お主何処から…。…こら、顔は止めるでござるよ』
「ワフ♪」

昨日会ったアイツが居たアル。ヘッドホンはしてないけど、サングラスと三味線は相変わらずで…アイツまた変装してないアルなって思っちゃった。

「カワカミ〜！」
『…！神楽殿』
「昨日ぶりアルな！」

手を振って近づくと、カワカミは『昨日は世話になったでござる』って笑ったアル。
その笑顔は何だか昨日より穏やかで、何か良い事あったのかなって思ったネ。

『神楽殿は散歩でござるか？』
「そうアル！お前は何してるアルか？もしかしてまた黄昏に来たアルか？」
『黄昏に来た訳では無いでござる。今日は好きにして良しと晋……親に言われた故、こうして町まで遊びに来たのでござる』

今ちょっとあの包帯野郎の名前出かけたアルな。危ないネコイツ。テロリストなのに堂々と歩いてるのもヤバイけど。
……あ、そうだ！そう言えば昨日銀ちゃんに言われてたアル！！

「カワカミ！暇ならちょっとついて来て欲しいアル！」
『？何でござるか？』
「銀ちゃんがお前のやりたい事探し、手伝ってやるって言ってたのヨ！だから見つけたら連れて来いって言ってたアル！」
『そうでござったか。良いでござるよ、丁度暇でござるし…白夜叉と話せるとは光栄な事でござる』
「期待しちゃ駄目アル。アイツは白もじゃのマダオヨ」

変に期待してたらがっかりしちゃうネ。
カワカミの手を握って歩き出す。後ろをついてくる定春が途中から私とカワカミを背中に乗せて、楽しそうに万事屋まで走り始めた。

「行けー定春ー！」
『か、神楽殿っ、少し早っ……』

万事屋に着いた時にはカワカミはちょっと気分悪そうにしてたアル。
あれ？もしかして酔っちゃったアルか？……ごめんネ？

何でこの子はこうも無防備なのかね→←晴れ舞台を用意してやろう

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