…紅 ページ21
・
・
そう言うと、Aさんはクスっと笑って
「ホソクさんのせいじゃないですから。結構初めの頃からあの人、めんどくさいんだろうと思っていましたから、もう慣れた気がします。」
確かに、Aさんと、仲良くなろうとしつこく話しかけていたもんな。
『最近やっとAさん、話してくれるようになったから喜んでるんだね。』
「あぁ、」
ちょっと困ったような顔で笑ったAさん、本当はメンバーと仲良くなりたくないのかな?
「私、人見知り激しいですから。
それに仲良くなると、つい口が悪くなるからあまり仲良くなり過ぎるのも良くないな、と……」
『そうなの?毒吐くAさんも見たい気もするな。もっともっと仲良くなればAさんに毒づいて貰えるってわけだ?
あ、頭皮については言わないでほしいかも!』
「もう少しホソクさんもケアを心掛けないと……」
あははと、やっと二人の会話での笑顔が見れたのがちょっと嬉しくなった。
なんだか楽しみになった。
テヒョンよりも毒づいてもらえれば、もっとAさんと仲良くなったって事になるわけだな。
「いや、気をつけます。皆さんに失礼な事言わないように……」
ムズムズ…
なんだろう?
何か、よく分からないけど、もっともっと仲良くなりたいな、と思ってしまう俺は、毒を吐くAさんが想像出来て、そしてその毒を期待している俺は実はちょっとMっ気があるのかも。
なんて、思っていた。
いやいや、無いけどね!!
そんなの全然無いから!!
・
・
475人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:xxl | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/daxlsw1/
作成日時:2019年7月13日 21時