後輩だって�� ページ4
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『よろしくね玉森くん』
第1印象は綺麗で無愛想な人。
第2印象は心を開いた人にだけよく笑う人、だ。
直属の上司になったAさんは、テキパキ仕事をこなしていて女性とは思えない活躍ぶりだった。別にこれは偏見とかじゃなくて、営業職で男性に張れる体力があることがまず凄い。それなのに北山先輩と売上を競っているから、なお凄い。
とにかく弱点のない、完璧なイメージだった。
俺はどっちかと言うと緩く仕事をやりたかったし、ミスしたって人間だから仕方ないスタンス。まだ学生気分が抜けてない、きっと先輩から見たら最悪な後輩だったと思う。
でもそんな俺をAさんは怒らないから、それでいいと思い続けた俺は大きなミスを犯した。ダブルブッキングした挙句、お得意様の営業をすっぽかしたのだ。
「すみませんでした」
「あのなあ、こっちだって時間を割いてるわけ、分かる？」
とにかく謝ることしか出来ない。こんなときはどうすればいいって先輩言ってたっけ、思い出せもしない。俺が軽い気持ちで仕事をしてたせいで、先輩達が積み上げたものを一瞬で壊してしまった。
「本当に申し訳ございません」
『原田さん！』
「お、Aさんじゃないか」
『この度は大変申し訳ございませんでした』
「この子はAさんの部下なの？」
『はい。私が面倒を見てる者です。申し訳ございません』
遅れて駆け付けてくれたAさんは、頭を深く下げて謝ってくれた。何も悪くないのに、俺のせいで。
結局Aさんの顔に免じて今回は、と話は纏まった。それほどAさんは偉大で、そんな下で働いてる俺はAさんの顔に泥を塗っただけだった。
ミスは仕方ないスタンスで生きていたとしても、流石に今回のは落ち込む。Aさんにも沢山謝って、駅で解散しようと頭を下げた。
「お疲れ様でした、今日は本当に」
『玉森くん』
「…はい」
『飲みいこっか』
「え？」
『お酒飲める？』
「…まあ」
行こっかって綺麗な顔で微笑むから、思わず背筋が凍る。
…俺怒られるのかも。
黙って先輩に着いていけば、チェーン店の居酒屋に着いた。ここの海老の唐揚げ美味しいんだよって笑うから、不覚にもドキッとしてしまった。
『はい乾杯』
「…お疲れ様です」
ジョッキを鳴らして、ビールをグイグイと勢いよく飲むAさん。はー美味しいってジョッキを置くと、今日ごめんねとAさんは言った。
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ナナシ(プロフ) - りーちゃんさん» コメントありがとうございます🐿お題いただいてからお時間かかってしまいました😿そこまでドンピシャとは…❕嬉しい限りです♪こちらこそ素敵なお題、ありがとうございました🙆🏻♀️ (2022年5月18日 21時) (
レス) id: 18aa49fd4f (このIDを非表示/違反報告)
りーちゃん(プロフ) - ナナシさん最高じゃないですか🥰玉森くんの同期が二階堂くんなのも北山先輩が煙草吸ってるのもわたしが脳内で思い描いてた通りでびっくりしております🥺お題を丸投げしちゃったのに素敵なお話書いてくださって感謝です🫶🏻 (2022年5月17日 22時) (レス) @page5 id: 08f03cdb41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナナシ | 作成日時：2022年5月3日 21時
