Dating【R.F】 (ページ5)

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「お姉さん、こんなところで何してるの？暇なら遊ぼうよ」

私はその日、エンコウをしようと夜の街に出た。

でも所詮ただの箱入りで、「3万でどう？」なんておじさんじゃどうにも嫌だった。

今思っても本当に阿呆らしいけれど、私はその時、ナニも知らなかったから。

……だからこそ、安売りなんてしたくなかった。

嫌だ嫌だと首を振る私に

「じゃあいくらがええねん」

とおじさんは眉間にしわを寄せたけれど

『…、10万！』

そう言い切った私を、見世物のようにいつの間にかたかっていた人たちが笑った。

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「じゃあ、買わせてもらうで」

そんな中で、笑わなかったのは淳太さんだった。

……というより、元々淳太さんがあの場にいたのは私なんかを見ていたわけではなくて。

ただ通りすがっただけだと、その秀麗な身なりを見たら、すぐにわかった。

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その証拠に

「助けてやったつもりはないけど、あんなとこで安く体売るなんてことせん方がええで。

ほんまは10万やっても安いくらいや。もっと自分大切にせえよ」

呆れと怒りが半分くらいのお説教を説きながら、私を自分のお家のお風呂にほり込んだ。

知らない間に、随分体が冷えていたんだと

火傷しそうなほどに熱く感じる湯船に浸かって、やっと気付いた。

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『お風呂、ありがとうございました』

「汚いんが嫌なだけ。自分のゆうた事、忘れてないよな？」

脱衣所に用意されたバスローブに身を包んだ私に

10枚のお札をふわりと投げつけて

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「ゆうたやろ？助けたったつもりはない、って」

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淳太さんは

私を拾ってくれた恩人であり、主人であり、

＿＿初めての相手になった。

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