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俺の目の中にも限界まで溜まってチャプチャプしていた涙がポタポタと雫になって落ちる。
次々と溢れるそれを俺が掌まで袖を伸ばして自分で拭うと、亮平は俺の腕を掴んで「蓮の綺麗な目が腫れちゃうよ」とぼそりとぼやいた。
そういう彼も泣いている訳で、彼の睫毛に乗った雫が宝石みたいで綺麗だったとこの状況で考える俺は重症だろうか。
蓮「そこ、座りましょ？」
亮平「話すことは無いって言わなかった？」
亮平が俺をキッと睨む。
蓮「そんなの知りません。ここに座ってください。」
俺は亮平をベッドの端に座らせた。
彼の部屋に入ったのは今日が初めてで、亮平が客室に忍び込んでくることはあったが、決して彼は自分の部屋に俺を入れることはなかった。
亮平の部屋は思った通り、物があちらこちらに散乱してお世辞にも綺麗とは言えなかったが、うっとりするような彼の甘い香りが部屋に充満し、全身の力がホロホロと抜けていく気がする。
亮平「蓮……」
亮平は掠れた声で俺を呼んだ。
さっきと打って変わって甘えるような猫撫で声だ。
彼の俺より小さな手が俺の指にそっと触れ、絡められる。
ひんやりとした指先が俺の体温で温くなっていくのがなんだか不思議で、心臓がトクトクと音を立てた。
ゆっくりと持ち上げられた亮平の瞳は涙で濡れ、瞬きするたびに星が瞬くように煌めく。
俺はその美しさに思わず見惚れた。
ぷっくりと膨らんだ綺麗な二重も、コロリッとした黒い瞳も甘そうで魅力的だ。
俺は生温い熱がフツフツと熱くなるのを感じ、無意識に舌なめずりをしていた。
―― 口に含んだら、蜂蜜みたいに甘いのかな
亮平「……蓮？」
甘ったるい声が耳元で囁かれる。
いつの間にか亮平が俺の太ももに乗り上がっていた。
太ももに乗せられたお尻は小さくて、初めて見た時と同じできゅうっと引き締まっている。
案外しっかりした太ももで腰を挟まれ、俺は身動きを封じられる。
亮平「ねぇ、めぇ閉じて……」
戸惑いながらも俺が亮平の言う通りに目を閉じると、そっと、唇に柔らかいものが押し付けられた。
―――――――え、
俺の頭は真っ白になった。
目を瞑った瞬間にフワッと鼻孔を擽ったのは俺の大好きな亮平の甘い匂いだ……。
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雛(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます！本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (
レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます！リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです！宜しければ書いてくださると嬉しいです！ (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月19日 20時
