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亮平にはもしかして俺以外にもキスとかそれ以上のことをする人が沢山居るってことなのか？
そして、俺はそう言う関係にある男たちの一人にすぎないのだろうか？
信頼していた義兄弟に住む場所を追い出され、行き場のなかった俺に部屋を貸してくれた彼は同性であるにも関わらずどこか艶っぽい色香を放つ不思議な雰囲気はあるが、見た目は清潔で真面目な好青年といった感じで、職業が小学校の教師というのも相まって、そういう行為とは程遠い存在だと俺は勝手に決めつけていた。
しかしそれは俺の思い込みにすぎず、本当の姿は全く違うのだろうか。
―― そうだとしたら、亮平は己の欲を処理する玩具として俺を家に招き、善人の振りをして世話を焼いているというのか。
三日前に俺にしたように、弱々しい態度を見せ相手の欲を揺さぶって、過去にも他の男の唇に吸い付いてきたというのか。
俺は己の髪の毛をグシャグシャとかき乱す。
何故か無性に腹が立って仕方がなかった。
何に対する怒りなのか、俺には判別できそうにない。
行きどころのない怒りが俺の腹の底を燃やし尽くそうとメラメラと音を立てて火煙を上げた。
しかし、その炎はすぐさま理性と言う名の泥水に押し流される。
蓮「なにムキになってるんだよ、俺。」
癇癪を起したところで現実は何も変わらない。
自分は相変わらず出来損ないの人間で、誰にも愛されない可哀想な人間に過ぎないのに。
利用してくれるだけまだマシなのかもしれない。
どんな理由であれ、亮平は今こうして俺を必要としてくれているのだから。
亮平は本当の俺を知らない。
文字が読めない惨めな男の正体を。
それと同じように、俺が本当の亮平を知らないだけだ。
できれば彼にはこのままずっと知られたくない。
きっと、彼も俺と同じ思いなのだろう。
せめて彼の前でだけは格好つけて、普通の人間として存在していたかった。
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雛(プロフ) - まりなさん» お返事遅くなり、申し訳ありません(汗)コメントありがとうございます！本編が終わってからになりますが、リクエスト書かせていただきます。こちらこそ、これからも末永くご愛読のほど宜しくお願い致します。 (2022年1月25日 20時) (
レス) id: 9f89b51e27 (このIDを非表示/違反報告)
まりな - 初めまして、雛さんの作品をいつも楽しみに読んでいます！リクエストなのですが、このお話の中に出てくる登場人物の過去編や未来編、だてさくメイン編も読んでみたいです！宜しければ書いてくださると嬉しいです！ (2022年1月22日 13時) (レス) id: 4c6ff4de06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛
| 作成日時：2021年9月19日 20時
