私の兄達は､変わってる【歌い手】

兄上様の自己紹介 ページ2

「はじめまして。私が君の父になるんだよ。」

「……よろしくお願いします。」


ぺこり、頭を下げる。
想像よりも優しそうで、穏やかそうな人だ。

義理の…ってつけるのは面倒だしいいや。
父は満足そうに笑って、寝ている人を起こしたりし、皆を集合させた。


「さ、自己紹介をしようか。」


うん、まあ。
お互い名前すら知らないからね。


「……どーも。翔太です。
好きなものは歌と音楽、あと…、まぁいいや。よろしく」

「…よろしく、お願いします。」


無愛想に言う翔太さん。
…顔が整っていらっしゃる。


「………真冬。歌。」


「……ｱｯ、はい。」


………え、……お？
真冬さん、歌が好き…でいいんだよね？？


「………………彼方。ここにいるやつ、皆歌好きだから。
…よろしく。」

「ふふっ…そうなんですか。よろしくお願いします」


一番話しやすいかもしれないぞ？
寝惚けてるのか、寝癖を揺らしながらゆるーく微笑んでいた。可愛い。


「……えっと…司、です。一応長男です。
…好きに呼んでくれていいからね？」

「はい！よろしくお願いします。」


少し困ったように笑っている。
…やはり一番年上だったか…。


「……瑠璃ですー。
あ、冷蔵庫にはいってるチョコミントアイス、全部僕のだからね！」

「…あ、食べないので大丈夫です。
よろしくお願いします。」


私が来てから、本日二個目のチョコミントアイスを持っている。
そんなに食べて嫌いにならないのか？


…さて、兄の自己紹介が全員終わり、残るは私…。

なんだけども。

アニメ好きとかエルモ好きって子供っぽいって思われないかな？！
歌とかボカロオンリーなんだけどな！！


「あー。えっと。Aです。
好きなもの…は、えっと……」


言 え な い 。

いや、早々に「コイツオタクかよ…」みたいに思われるの嫌だし。
ね？わかるでしょ？！

あたふたしていると、


「この子ねー？ちょっと人見知りなのよ〜。
ごめんなさいね〜？」


ないす！！お母さん！！！！！

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