【刀剣乱舞】伊達の竜、蒼穹を舞え！壱【大倶利伽羅】

＃Dragon Fang...8 ページ10

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『なぁ、伽羅』

「...何だ」

『この本丸には、伊達刀はみんな揃ってるのか？』

「...あぁ」

『ホントか！？光忠も貞も鶴丸もいるのか！』

「...今ここで嘘をついても、俺は得しない」

『そっかぁ...、また、昔みたいに皆で過ごせるんだな！』

「...そうだな」




一方的な会話？

否。これが私達流の会話の仕方なのだ。

私が会話を率先しないと、空気が続かない。
何せ相手はあの一匹竜王なのだから＿＿＿、


出会って間もなかった時は、ただの意思疎通にさえ苦労したものだ。

トントン拍子に進んでいく会話は、ある意味気持ち良かったりする。
すがすがしいというか、何と言うか。

私と伽羅だからこそ、成せる事だ。


＿＿＿審神者室を飛び出した伽羅がまず最初に向かったのは、稽古場。
何振りかの刀剣が、互いに自分の腕を磨くことのできる場所。




「...主から、時間遡行軍の話は聞かされているか？」

『あぁ、そいつらを倒すために私達がいるんだろ』

「...最初はどいつもこいつも弱い。蒼、お前も例外じゃない」

『...まぁ、練度は低いだろうけど』

「午後、空いたらここで仕合うぞ。準備しておけ」

『い、いきなりか！？っておい、置いてくなよ＿＿！』




稽古場にいた男士たちに軽く会釈しつつ、
スタスタ歩いて行ってしまう伽羅の後を追う。

...みんな、私を見た瞬間、ビックリしたように固まっていた。

そんなに珍しいか...？刀剣女士が。

(後から気づいたんだが、"あの"大倶利伽羅が新入りを案内してることに驚いていた刀剣の方が多かったらしい。まぁ、ごもっともだな)



続いては、台所。
それがまぁ、広い広い。

自分たちの飯の準備は自分たちで行え＿＿！

というのがこの本丸のルールらしく、割り当て表もしっかり貼られてある。

覗いた限り、五振りくらいが手分けして下準備を行っていた。


今入っていったら邪魔になりそうだ...。


とりあえず、後で挨拶をすることにする。




お次は、外に出て、畑を見学。
これまた異様にだだっ広い。

夏に旬を迎える野菜から、果物まで＿＿。

どうやら、この本丸はほとんどの男士が揃っているらしく、畑仕事に精を出していた刀剣も少なくなかった。

バカデカいからくりが畑を綺麗に耕していたのは驚いたな。
「とらくたー」と言うらしい。


畑仕事に関しては、元主の部下＿＿、政宗公の側近、片倉小十郎に定評があった。

どうやら、近いうちに蓄えられた知識を使えそうだ。
＿＿＿こんなところで役に立つとは、思ってなかったが。




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