弟が白い髪を切った件。 (ページ7)

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５. ページ7

「Aちゃんって何年だっけ～？マジカメにあげても良い？」

『2年での編入です。多分平気ですが垢BANされても知らないですよ。』
「そっかー2年……え？」

垢BAN……？と静かに首を傾げるケイトを横目に僕はクッキーに手を伸ばす。
「じゃあ先輩ってことっすね。え、っと苗字を聞いてもいいですか！」

『あ～……キングスカラーだよ。』

「キングスカラー先輩ですね！よろしくお願いします！！」
「「へぇー、キングスカラーかー」」

………。

「「は？」」

「え？？キングスカラーって、レオナ先輩と同じ…かい？？？」
「少なくとも他のは聞いた事はないな………」

「えっ随分違うねっ！？」ケイトはそう言いながら「それなら垢BANも仕方ないかも♫」と八の字ぬに眉を寄せていた。

「性格の差がやっべ」

兄との違いに驚いたり疑ったりする姿はあれど、僕の見た目を貶す人は居なかった。

ちょっと嬉しい反面、僕は思っていた。

だから言ったんだよ兄さん……授業出ろって…。
王家みんなあんなんだと思われてんじゃん。

何してくれてんのさ。

「クッキーのお代わりいるか？」
『あ、ください。』

「あっそこは貰うんだ？？王族も案外人間なんだなぁ」

『王家なんだと思ってんの君。』
「だってよ、レオナ先輩肉しか食わねぇ…っておい！何だよそのオーラ！？しまえしまえ！」

宙にオーラでも見えるのか、宙を掴んで僕の頭に戻すような動きをしている。
どうなってんの君。

確かに兄さんはそんな感じしてたよ。
食生活心配だったし。

寮だからって過信しすぎたかなぁ。
『…トレイ、今度兄さんの食事にユニーク魔法頼める？』

「ははっ、ちゃんとした弟を持ってレオナは幸せ者だなぁ」
苦肉の策としてトレイの予約をすると再び撫でられる。
「そういえばトレイのお菓子は美味しいだろう？トレイの家はお菓子屋さんなんだ。」

「舌の肥えた王家の方は美味しいとは思えないが…、俺もまだまだだよ。」

『…美味しいよ。普通に。王家にも出せる位。』

「そう言ってもらえてなによりだ。また食べに来てくれるか？Aは食べっぷりが良いからなぁ。作ってて気持ちが良いんだ」

「えーそんじゃあオレらがかわいくねーみたいじゃん。リドル寮長もこっちなんですよートレイセンパーイ」
野次を飛ばし出すエース。

「いやいや、ちゃんとお前たちもかわいいぞ。」
大家族のお母さんだな。
『おつかれさまです。また来るね。』

…お疲れ様です？？という空気になった。