11話 ページ12
鳴宮said
そんな時、昔…早気なった時のことを思い出した
!
?「どうしたー、腹でも減ってるのか?」
鳴宮「え、ちが((?「よっと」
するとその人はフウごとタオルを俺の肩から取った
?「ほい、止まり木のお家賃だ」
すると何かを渡してきた
これは…
鳴宮「お焼き…」
『…僕が作ったんだ、…あんこが中に入ってる』
すると、その人はまた矢数を記していた
鳴宮「…一万射」
?「ん?」
鳴宮「一万射が終わったら、次はどうするんですか?」
?「フッ、どうもしない、弓を置く」
鳴宮「辞める?」
『そう』
鳴宮「なんで⁈、だってそんなもったいないって言うか…
思わず聞いてしまった
?「そりゃどうも、お前こそどうなんだ、引きたくないって言ってたよな」
…
『…違うの?』
鳴宮「…弦音が」
?「ん?」
鳴宮「弦音が聞こえないんだ」
?「聞こえない…?」
鳴宮「…あの音が聞きたくて、弓を始めたはずなのに…
矢は俺の手から離れて…あの音を連れ去ってしまう…
離したくないのに…」
「『…早気か』」
部屋に少しの静寂が訪れた
?「辛いな」
!
?「お前、名前はなんて言う」
名前…そういえば、言ってなかったな
鳴宮「…鳴宮湊」
滝川「そうか、俺は滝川雅貴
湊さ、早気が辛いのはなんでだと思う?
当たらないからか?馬鹿にされるからか?それとも、自信がなくなるからか?
どれも違うな
早気が辛いのは
自分で自分が分からなくなるからだ」
鳴宮「俺は…」
滝川「自分の射系が、気持ちが分からない
それが一番辛い、だろう?」
…それじゃあまるで
鳴宮「…自分は分かるみたいだ」
滝川「ああ、その通り」
?
「早気に苦しんだのが自分1人だと思うなよ」
そう言って、その人、マサさんは微笑んだ
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この時、湊くんはマサさんのこと、なんて呼んだんだろう…
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作者名:ノワール | 作成日時:2022年10月14日 20時