異世界転移した最強の地獄神〜捨てられたのでゴーイングマイウェイを貫きます〜

３６歩目 ページ36

｢なあ、剣術大会が中止になるって本当か？｣

｢ああ、ヘラ様からの御達示だそうだ。｣

｢そうか、それは仕方ないとしても、理由くらい教えてくれても良いのにな。｣

｢全くよ。このために１年間鍛練し続けたというのに。｣

｢それはそうと、最近聖都の警備が厳しくなってきたな。｣

｢そうね。騎士団が警備なんて、普通じゃありえない事よ。｣

｢もしかしてそれが剣術大会中止の理由だったり？｣

｢恐らくそうだろう。だが、騎士団は滅多な事では出て来ない。それこそ、魔族絡みの事でもないとな。｣

｢魔族か……本当にそうだったとしたら中止になるのは納得するが、魔族１人の為にここまで警備するか？｣

｢するんじゃない？サタナキアでハウンド・ロアーがやられたらしいし。｣

｢あのハウンド・ロアーが！？｣

｢そう。だから騎士団が出て来てもおかしくはないと思うわ。｣

｢そうだな。だが、さすがにここまではいらないんじゃないか？｣

｢複数で来るとか？｣

｢でも、そうだとすると警備が少ないんだよね……｣

｢これは私の勘だけど、魔族は１人で、配下がたくさん出て来るんじゃない？｣

｢配下か……だとしたら、我々イドゥン・ソーマの出番か？｣

｢そうだな。対集団戦闘で我らの右に出るパーティーなど無いのだからな。｣

もちろん彼らは、マヤちゃんが最強オールラウンダーだなんて知らない。

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