異世界転移した最強の地獄神〜捨てられたのでゴーイングマイウェイを貫きます〜

１４歩目 ページ14

｢唐突にごめんね。でも、今年勝たないと、妹が……｣

カセンさんの妹？
何があったのだろうか。

｢どういう事だ？｣

｢妹には、早死の呪いがかかっている。その呪いを解くために、剣術大会の優勝者に送られる異界の雫が必要。｣

早死の呪いか。
死の呪いとしては１番有名な奴だな。
(神にとっては)かけるのは簡単だが、(人間に)解くのは難しい呪いとして知られている。

｢今年中には死ぬと言われた。だから今年は勝たなきゃいけないんだ。｣

｢でも、今年は転移者が何人もいるからまず勝てないと言っても良い。だから、マヤさんの力を借りたい。もちろん、それなりのお礼はする。｣

待て。
今転移者と言ったな？
今回の転移者なら復讐する良い機会だし、そうで無くてもヘライムの加護の力を知る事が出来る。
出ない手は無い。

｢いーよ。でも、剣術はちょっとかじっただけだぜ？｣

｢何年位？｣

｢数百億年位だ。そのあとは剣に魔法を乗せる攻撃方法を作ったから、純粋な剣術はあんまり出来ないよ。｣

エンチャントという攻撃方法だ。
物理も魔法も両方含まれているかなり強い方法だと気付いたのは１０００億年前。
もっと早く気付きたかった。
あれ？
テイハさんとカセンさんが固まっているが……

｢マヤさん、自分が最強だって自覚してる？というか、エンチャント作ったのって、マヤさんなの？｣

一応ね。
人間対地獄神だったらそりゃ地獄神が勝つ。
ついでに、エンチャントを作ったのは私だ。

｢剣術大会では、エンチャントが可能。だから、マヤさんは優勝する。｣

おっ、だったら勝てるな。

｢異界の雫、必ず持っていくぜ。｣

そして、一旦テイハさん、カセンさん……ダーインスレイヴと別れ、宴会に戻った。

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