84 知らない顔 ページ34
「まだ間に合うなら.....引き返した方がいいよ。」
「怒鳴ったりしてごめんね。」と
ふわりと微笑んで
再び手を動かし始めた。
「....失礼します......。」
「うん、またねっ。」
頭を下げると
教室を出た。
帰り道ふと顔を上げると
反対側の歩道を
歩いて行く彼を見た。
傍らには可愛らしい女性
すごく楽しそうな笑顔で
ふたりで歩いていく。
私の知らない
彼の一面を見たようで
なんだか虚しくなる。
＿＿＿’そういう時こそ美味しいもの食べなくちゃ。’
講習中に何度となく
先生が口にしていた言葉
最近いいことがなくて落ち込んでますって
悩んでた生徒さんの言葉がきっかけだったかな。
ひとり小さく笑って
前を向いて歩き出そうとした時
「あれ.....仕事ですかね？」
「っ！」
行く手を塞ぐように
立ちはだかったカレに
心臓が止まる思いがした。
「いつから...そこに....？」
「アナタが立ち止まってからずっと、です。」
僅かに微笑んだその顔に
先生の言葉が蘇る
＿＿＿ニノともう........どうにかなっちゃってんの....？
ﾄｸ....トクン......ドクン......
＿＿＿まだ間に合うなら.....引き返した方がいいよ。
「....っ...。」
少しずつ強くなる鼓動に
目を閉じて必死で耐える。
「Aさん.....、」
「..........。」
「今日はアナタを.....帰したくありません。」
「！」
目を開けたその先には
微笑みの消えた真っすぐな瞳が待っていた。
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ちび - 和美さん» ご訪問ありがとうございます。はまって頂けて嬉しい限りですっ！また覗いてやってください。コメントもありがとうございました！ (2013年10月26日 22時) (携帯から) (
レス) id: 74c3545869 (このIDを非表示/違反報告)
和美 - ヤバイです!めっちゃはまりました！この小説作ってくれてありがとうございます！ (2013年10月26日 10時) (レス) id: 33b9c4109b (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - よんよんさん» ご訪問ありがとうございます。二宮さんの黒さ....出てますかね？またおヒマだったら覗いてください。コメントありがとうございましたっ！ (2013年10月24日 8時) (レス) id: 8af04b9ab4 (このIDを非表示/違反報告)
よんよん(プロフ) - ニノちゃん、黒ーい(笑)でも、どことなく可愛い♪これからの展開が楽しみです♪ヽ(´▽｀)/ (2013年10月23日 21時) (レス) id: 6f612318a1 (このIDを非表示/違反報告)
ちび(プロフ) - meguzoさん» ご訪問とコメント、本当にありがとうございます！おヒマだったら覗いてやってください...。 (2013年10月23日 17時) (レス) id: 8af04b9ab4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちび
| 作成日時：2013年10月18日 15時
