【ダンキラ!!!】コーチ科のお人形さん【TOXIC】2nd (ページ3)

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52話ページ3

sideシキ

とてとて歩く小さな足取り。

白銀色のストレートの髪をなびかせて、

A『あ、シキさん。』

碧色の瞳はボクを捉えては駆け寄る。

A『シキさん？』

シキ｢プリンセスはいつ見ても大変お可愛らしいですねぇ。｣

A『あ、ありがとうございます…？』

ボクの発言に戸惑いながら礼を言う。

シキ｢それより、ボクに何か御用ですか？プリンセスの望みは全て叶えて差し上げますよ。｣

どうぞ。何なりと。

A『そ、そう身構えられると言い難いんですが…！』

シキ｢ンフフフ。｣

そういう反応も愛らしいです。

A『映画見ませんか！』

シキ｢ええ、良いですよ。｣

プリンセスは人混みを嫌いますから、

どこか部屋を借りての上映会ですね。

A『本当ですか！？』

満面の笑みは本当に毒です。

A『他の人を誘っても良いですか？』

シキ｢構いませんよ。｣

2人きりでは何をしでかすかボク自身も分かりませんから。

A『アゲハさんとー、九十九さんとー…』

可愛らしいですね。

望｢あ、プリンセス。おっはー！｣

A『望さん、ごきげんよう。あ、望さんも観ますか？』

望｢何を？｣

A『映画！です!!』

テンション上がり、質問の返答が間違ってることにすら気づかない所も愛らしく思います。

望｢プリンセスって何好きなの？｣

なるほど、好きなジャンルで何を観るのか絞るという事ですか。

A『んー…ドロドロとした恋愛系でなければ何でも観ます！アニメ映画でもミュージカルでもオペラでも！』

望｢今日のは？｣

A『邦画です！怖い系です！』

望｢僕、オバケとかはヤダよー。｣

A『多分オバケは出ませんよ。多分。』

多分が多いですね。

望｢行けたら行く～。｣

A『わかりました！』

シキ｢彼はキャンセルということで。｣

A『何故…？』

行けたら行くはそういう事では？

あ、九十九くん。

A『九十九さーん！』

九十九｢あ？｣

A『映画観ましょ！映画！』

慣れているからかだいぶ省いたお誘いですね。

九十九｢行けたら行くわ。｣

先程のボクの話からあからさまにしょぼくれる姿も愛おしいです。

九十九｢始まる前に教えろ。｣

A『はい！』

A『九十九さんはお優しいですね～！』

シキ｢ええ。｣

ルンルン気分で可愛らしい。

聖人｢おはよう、プリンセス、蛇ノ目くん。｣

A『聖人さん。』

シキ｢おはようございます。｣

即OKされました。