団子屋の看板娘は結野家の遠い親戚の陰陽師。【神威落ち】 (ページ29)

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第２１符　神楽の鬼の形相、女王の仮面笑顔より恐ろしいものはないページ29

まぁあの後しばらく色々もめたが、結局晴明は渋々了承した。
Aは晴明に同情しつつも、深く感謝した。

で、今現在お妙がいる志村家に足を運んでいる。
空は今にも雨が降り出しそうな程、灰色い曇天がどこまでもどこまでも江戸を覆っている。

A『…雨が降りそうばってんな』

新八「そうですね。でも、これから僕と姉上の家に行くんですから大丈夫ですよ！」

神楽「万が一降ってきても私の傘にAを入れてやるヨ。…お前等は知らないけどナ」

銀時「オイそこは入れるとこだろ神楽。それが給料をくれる親切な社長に対しての態度か？」

神楽「給料なんて万事屋に入ってこの方、一度ももらってねぇーんだヨ、白髪ジジイ!!!!」

神楽は怒り狂った鬼の形相で自分の片方の腕を銀時の脇の下から、
もう片方の腕を肩の上から、自分の両腕で抑え込んだ。
さらに両方の脇の下から、自分の両腕で抑え込む。

そう、神楽が今銀時に仕掛けてる技は
柔道の固め技・崩上四方固(くずれかみしほうがため)というものだ。

銀時「っだああ、いでっ!!いででででで、痛い痛い、いたああああい!!!
ちょっ、神楽ギブ！許して、銀さん腕折れ…だだああ!!!」

新八「神楽ちゃんもうやめてあげて！銀さんホントに大怪我しちゃうから!!
それに…ほら、もう家に着いたよ！」

A『そうばい、神楽ちゃん！白髪ジジイは後で一緒に殺ればええっちゃ!!』

新八「いやそれも聞き捨てならないんですけど。全然良くないんですけど。」

＊＊＊＊

♪ピンポーーン

ドアベルを鳴らすと、薄ピンク色の浴衣を纏(まと)った清楚でキレイな女性が現れたので
Aは見惚れてしまい、身体中が硬直状態に陥った。

お妙「新ちゃんたちおかえりなさい。…その子がAちゃん？」

A『え゛っ、えと！は、はは晴空、Aですすすす!!』←歌舞伎!?( ･᷄ὢ･᷅ )

神楽「Aどうしたアルカ!? ココまで来てもう歌舞伎はやらなくていいネ！」

A『も、申し訳ありませんんん!!きっ緊張してててててええええ!!』

新八「そんなに!?そこまで怖くないですよ。…えと、今は！今はッ!!」

お妙「あら、そんなに緊張しなくていいのよ？それと新ちゃん、どういう事かしら…？＾＾*」

新八「間違えました！姉上は強くて優しくて料理が上手な素敵な女性ですーーーー!!(泣)」

A『新八君、何で泣いとるん？』

銀時「A、聞くな。色々深い理由があんだよ…」