ガラスの靴見つけた（JW） (ページ22)

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デビュー戦　～前日３～ページ22

『わ、私ついこの間ダンスを始めたばかりだし、二年も後輩だから少しでも先輩に迷惑かけたくなくて・・・(涙)』

張り詰めていた気持ちがぷつんと切れて、思わず涙がぽろぽろとこぼれてしまった。
それを見た先輩は慌ててしまい、

濵「あ、た高野・・強く言い過ぎたわ。すまんかった。
俺のことまで考えてくれてありがとう。
でもなお前はダンスを始めたばかりなんやから、まず自分のことだけ考えればええんや。
今日まで俺や他の奴らが注意したことだけに集中して、初練習会の時のまっさらな気持ちで踊ればええ。
あとは全部俺が何とかするから任せろ。」

と、今度は穏やかに一言一言噛んで含めるように話してくれた。
さっきと同じ意味のことを言っているのに、今度は驚くほど心にしみこんできて、不思議と緊張が少しずつ解けてくる気がした。

『先輩・・・泣いたりしてしまってすみません。
明日は自分のことだけに集中して踊ります。
もし何かあったら、その時は先輩よろしくお願いしますね？』

まだ目に涙は残っていたけど頑張って笑顔を作ってそう言ってみた。

濵「そうそう、それくらいでええんよ。とりあえず楽しく踊ろうや」

柔らかく濵田先輩がほほ笑んで

濵「ほんじゃあな。よく寝るんやで。」と頭をポンポンした後、手をひらひらと振ってくれた。

『はい///////？！お、お疲れさまでした・・・』

な、なにこれ////？！恥ずかし・・・・。
あ、私が泣いたりしたから先輩は子供をなだめるみたいなつもりでしたんだよね？そうだよ、そうに違いない。なんで私照れているんだろう。

とにかく濵田先輩の言う通り余計なことは考えないで明日は頑張ろうっと・・。