【stpr】こんなダメ人間に恋したとか本気ですか？ 2

ダメ人間71 ページ28

さとみサイド


さ「あ、あれ可愛い！Aに似合いそう！」

『それもう何回も聞いた。お金なくなるよ』

さ「そんくらい可愛いってこと！それにお金はAに貢ぐ為に頑張って稼いでるから大丈夫」

『そかそか』

さ「うんっ」

Aに似合うと思ったものをどんどん購入する俺とそれを苦笑いで見守るA

今日はAに色々貢ぐ為に外出しているのだ

Aは返品するように言ったりしたけどウルウルとした瞳で見つめればすぐにOkを出したので問題ない

ふんふふん、とどんどん手元に紙袋を増やして振り向くとAの視線がアイスに向けられている

アイス食べたかったのかぁ

さ「ふふ、チョコでいい？」

『！うんっ』

可愛かったのでそれを買って手渡すと嬉しそうに顔をほころばす

『さとみくん、ありがとう』

喜びをかみしめるようにAが小さく微笑んで食べようとしたとき

「お母さーん！！」

『ぁ』

三歳くらいの男の子が飛び出してきてぶつかってしまった

べちゃり、と嫌な音がしてそちらに目をやるとAの白いスカートに濁った染みが出来ていた

Aは数秒ほど固まっていたがすぐに我に返り男の子の心配をしだす

『ごめんね、あんまり前見てなくって・・・。怪我は？』

「ない・・・、けどお姉さんのお洋服汚しちゃった・・・。ごめんなさい」

男の子がAのスカートを見て泣きそうな顔になる

けどAはふるふると首を横に振り笑ってみせる

『大丈夫、このくらい何てことないから。お母さん見失う前に早く行きな？』

Aに背中を軽く押され男の子は申し訳なさそうにこちらを二、三度こちらを振り向いて、そして会釈して走り去っていった

あの子がDQNじゃなくてよかった

そこに安心しながらAに目を向けるとAは悲しそうにしながらお手洗を指差す

『ちょっと洗ってくるから待っててほしい』

やっぱり控えめな彼女を安心させるように頭をなでて頷く

さ「もちろん。落ちなかったらこの中の服着て？Aは全部似合うから！」

『ん。好き』

去り際そんなことを言う彼女は俺の心臓をえぐるつもりだろうか？





ーーー
これの終わり方がよく分からないので結婚まで持ち込めたら完結にしようかな、と考えています。
それまではゆるっとした日常編をお楽しみ下さい

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