【stpr】こんなダメ人間に恋したとか本気ですか？ 2

ダメ人間68 ページ25

『お疲れ様でしたー』

「お疲れ様ー」

今日もいつものように退社し家に戻る

もちろんさとみくんと一緒だ

繋がれた手を少し揺らして歩いていると不意にさとみくんが口を開いた

さ「A、今日一緒にキャスする？」

へー、キャスかー。キャスねー、うんうん。へー・・・

『ほわっつ！？』

さ「うぉうビビった」

一瞬他人事として聞き流そうとしていたらまさかの自分の事

さとみくん以上にビビってる自信あるんだけど

だって今まで社会の底辺として生きてきたやつがキャスだよ。キャス。

何かよく分かんなくなってきた

混乱している私の頭をさとみくんが撫でてくれる

さ「やっぱリスナーさんにも気になってる子多いみたいだし俺との仲良しっぷりも見せたいなー、って。
でもAが嫌なら強制しない、俺だけで愛でる！」

どやっ、と効果音がつきそうな程誇らしげにさとみくんが言う

それを聞いてどっちを選んでも大丈夫、という安心感が強まった

だから安心して考え、口を開く

『さとみくんが良いなら参加したい・・・です』

さ「ほんとっ！？」

『うん』

私が頷くとぱぁっ、と顔をほころばせるさとみくん

さ「よっしゃ！」

さとみくんの喜び様を見てこっちを選んで良かったなぁ、と感じる

流石にそれだけで選んだ訳ではない

付き合っていると公表した時に認めやすくして貰うためだとか、そう言うためでもある

さ「へへ、一緒に仕事も出来るし活動も出来る！」

私がそう考えている間もさとみくんはぴょこぴょこと跳ねていた

『うん、嬉しいのは分かったから行こうか』

いつまでもさとみくんが跳ねるのをやめないのでくるり、と背を向けて歩き出すと慌ててついてきた

行動が小動物みたいで可愛い・・・

ちょっと女子として負けた気がした




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次回キャス編！

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