副総統の籌略 ページ7
「ああ。君を中将に昇格とする」
副総統から昇格を言い渡されて張は困惑した。少将から中将。たかが1階級昇格なら副総統が言い渡すまでもないからだ。そのためつい、
「本題はそんなことではないでしょう?」
とこぼしてしまった。
「頭の悪い君でも気づいたか。そうだ、実は君たち護衛艦隊は全て退役、除籍されている」
「はあ?」
つい大きな声を出してしまった。人一倍声が大きい自分が大声を出したら乗員に怪しまれるかもしれない。大きい声を出してしまったのは頭の悪いと言われたことが4割、中将なのに退役している、しかも他のものや艦自体もという驚きが6割だった。だが聴こえてないことを確認して少し安心した。
「君はいつも声が大きいから誰も駆けつけんよ。とりあえずそういうことで、君は非正規軍だ。又、君はその基地を占領したようだね。工作員によるとその星系にロクな戦力はないみたいだ。武装漁船を3000隻派遣する。これらは君と私と総統だけの秘密だ、いいね?」
「はい」
「あと、次に攻略するのは奴らがテラフォーミング中のx44星系に所属する惑星ジューンだ。幾千の艦艇があるから楽しみにしておけ。他は漁船にやらせるから寄り道はするな。では、くれぐれも他人に話さないように」
もともとこう言った法的なというかなんというか計略は得意ではないのだがなと重たいため息をついて彼は便所を後にした。
「司令長官殿、惑星ヴェルンのアッシリア基地が陥落しました!」
「何だと!?幾ら何でも早すぎる!」
「しかし……事実です。現に基地司令官のミシェル中将から全滅の報せが入っています」
早すぎる基地の陥落にバース民主国政府艦隊司令長官マティアス・ベロンは誰よりも危機感を覚えた。
4人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
デ・ロイテル(プロフ) - 特命さん» ご清覧ありがとうございます。そうでしたか、失礼しました。見つけ次第すぐに対処致します。本当ですか!?ありがとうございます。推敲には力を入れているのでそう言っていただけると嬉しいです。続編の方もよろしくお願いします。 (2018年10月5日 21時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
特命 - 楽しく読ませて頂いています。どこかに「機器」が「危機」になっている箇所と、助詞の「は」が重複して「はは」になっている箇所があったようです。勘違いでしたらすみません。これほどの長さの文章で2カ所だけってすごいです。続き楽しみにしています。 (2018年10月5日 21時) (レス) id: 3f4c6d750f (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - 次で50話ですね。キリ悪い…… (2018年10月4日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - デ・ロイテルさん» これからも頑張って!!おうおう、良かった〜……(チャット化しそうなので返信不要) (2018年9月30日 0時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - Olivie(オリヴィエ)さん» いえいえとんでもない!これからも精進しなくては!嫌うなんてないで。三笠と一緒に居れるねんで?ぜーんぜん怒ってへんよ。 (2018年9月30日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:デ・ロイテル | 作成日時:2018年8月12日 0時