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海岸に集結す ページ42

グーチィの命令により旗艦を戦艦「トライゾン」に変更した星団海軍第1艦隊は海岸の手前600キロを航行していた。

「バルサ長官、もうすぐ射程内につきます。砲弾等の用意は万全です」

「ありがとう」

「如何されました長官?」

「いや……本当にこれでいいのかと思ってな」

「それ以上は言わない方が身のためですよ、長官」

グーチィの指令によって司令長官に任じられたものの、反乱軍の行動を疑問に思い、部下の要望もあったために鎮圧に出向いてしまった。彼自身、統合参謀長側につくように思えて抵抗はあったが、邪魔者は民間人でも平気で殺戮していった反乱軍に加担するのも、傍観しているのもどうかと思ったのであろう。だが、明らかに統合参謀長の息のかかった者が多かったことやどちらの方が民間人への被害が低くなるかを考え、鎮圧がベストだという結論に至ったのだろう。

「反乱軍に通信を繋いでくれ」

「イエッサー!」

黒板を引っ掻くぐらい不愉快な音が艦内に響くと静かな波の音が聞こえ始めた。バルサ長官は手元のメモ用紙を取り出して淡々と言った。

「星団海軍司令長官ジュスト・バルサだ。反乱軍に告ぐ、すぐに武装解除し投降せよ。さもなくば直ちに艦砲射撃を開始する」

降伏勧告をグーチィは嗤うと、

「恩を仇で返すか腰抜けめ。誰が降伏なんぞするか。艦砲射撃?できるならやって見るがいい!」

と手元に機材やら何やらを引き寄せながら言い返した。さっさと降伏するものだと思っていたバルサ長官は面食らって暫く何も言えなかった。

「ならば良い。艦砲射撃を開始する。………偵察機を上げよ、まだ艦砲射撃はしなくていい」

偵察機を上げよの命令に周囲は驚いた。向こうに言ったことと味方に言うことが正反対だからだ。バルサ長官にはさっさと降伏して欲しいという考えがあったのだろう。

「グーチィ将軍!敵の偵察機を発見しました!」

「そうか。皆にはそのままにしとけと言っておけ」

部下が出て行くとグーチィは手元の機材の内一つを徐に弄りだした。まるで勝利の杯を手にするように。

炸裂→←少佐の返答



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設定タグ:戦争 , 軍事 , 宇宙   
作品ジャンル:SF, オリジナル作品
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デ・ロイテル(プロフ) - 特命さん» ご清覧ありがとうございます。そうでしたか、失礼しました。見つけ次第すぐに対処致します。本当ですか!?ありがとうございます。推敲には力を入れているのでそう言っていただけると嬉しいです。続編の方もよろしくお願いします。 (2018年10月5日 21時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
特命 - 楽しく読ませて頂いています。どこかに「機器」が「危機」になっている箇所と、助詞の「は」が重複して「はは」になっている箇所があったようです。勘違いでしたらすみません。これほどの長さの文章で2カ所だけってすごいです。続き楽しみにしています。 (2018年10月5日 21時) (レス) id: 3f4c6d750f (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - 次で50話ですね。キリ悪い…… (2018年10月4日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)
Olivie(オリヴィエ)(プロフ) - デ・ロイテルさん» これからも頑張って!!おうおう、良かった〜……(チャット化しそうなので返信不要) (2018年9月30日 0時) (レス) id: 26b767d003 (このIDを非表示/違反報告)
デ・ロイテル(プロフ) - Olivie(オリヴィエ)さん» いえいえとんでもない!これからも精進しなくては!嫌うなんてないで。三笠と一緒に居れるねんで?ぜーんぜん怒ってへんよ。 (2018年9月30日 0時) (レス) id: 707fc28c68 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:デ・ロイテル | 作成日時:2018年8月12日 0時

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