愛吐 21 ページ27
「はいおしまーい★」
少女の明るい声と同時に中島敦は捕まってしまった。貴方達はどうするの?とくつくつ笑いながら少女が近づいてくる。
ペラペラと聞いてもいないことを饒舌に話す。逃がしてもいいだの何だのと。
私はともかく、彼女はこの部屋を支配している王とも呼べる彼を蔑ろにした。
だから当然
「試すかね?」
少女も、アンも震えあがり固まる。これは殺気とも呼べるだろうがポートマフィア首領の彼はもっとそれを超越した得体の知れない何かをかもし出す。
「無理だな、何故なら君は既に負けている」
見るといい、と扉の方をさした。
少女が振り返った瞬間扉の”映像”が揺らぐ。そこには扉に手をかけて腕力だけで抵抗を見せる中島敦がいた。
「どうして____ドアは確かに閉まったはずなのに!」
「君の見落は一つ、この闘いは“最初から二対一”だ」
谷崎潤一郎が扉の開く瞬間から彼の異能でこの空間そのものを現存で作り変えていた。最初からほとんど彼女の負けが決まっていたも同然で_______
「本当は君にこの作戦を失敗して欲しくない、居場所を失って欲しくない!でも____僕は弱くて未熟だから他に方法が思いつかない」
先ほどのリボンを少女に巻きつけていたのでそれをそのまま引き寄せた。
「はっ放しなさい!」
「異能を解除して皆んなを解放しろ、でないと君を奥の室に引きずり込む」
「鍵がなければ扉は開かない。なら君が室に幽閉されれば扉を開けられる人間は誰もいなくなる。そうなってから能力を解除しても君は元の世界には戻れない。違うか?」
中島敦は自身を危険にさらす事で一番不安定かつ確実な方法を選んだ。
「今から手を離す。決断の時間は扉が閉まる一瞬しかないよ」
「だめ、待っ!」
何だ。完璧じゃないか____________
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桜雪(プロフ) - りかまるさん» コメントありがとうございます。応援してくださる方がいて本当に感謝してもしきれません。拙い物語ですがこれからもよろしくお願いします、! (2019年4月13日 12時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - のら猫さん» 10分、、それはすごい、、!コメントありがとうございます!自分のペースで頑張ります! (2019年4月13日 12時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - びあんさん» コメントありがとうございます。やっぱり小説を書くのってとても労力のいることだと思います。びあん様も同じ作者の身として無理のない程度に頑張りましょう! (2019年4月13日 11時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - sonataさん» ありがとうございます。sonata様の作品とても素敵でした、、!大好きだなんて言葉を頂けてとても嬉しいです。お互い頑張りましょう! (2019年4月13日 11時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
りかまる(プロフ) - ゆっくりでも大丈夫です。無理なく、執筆して頂けたらと思います。応援しています! (2019年3月24日 22時) (レス) id: dbac4f4de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪 | 作成日時:2018年12月29日 21時