愛吐 10 ページ12
(嘘…太宰幹部が…)
樋口ちゃんから預かった報告書を見て手が震えた。これ程までに会いたかった彼が同じ横浜に住んでいる。
それだけで気持ちが高ぶるのを感じた。だが彼は敵対組織に所属。少々…否、かなり厄介だろう。
その為の鏡花ちゃんと云う訳か…
邪心は捨てなくてはならない。もう彼は敵。上司でも何でもない。だとしたら、排除するのみ。
酷い豪雨のあの日の晩の事は未だに鮮明に覚えている。私は私情が邪魔をしてしまい彼のことを殺し損ねてしまった。
だから、この落とし前は必ずつけなければならないのだ。ポートマフィア幹部補佐兼準幹部の名にかけて________
「お待ちしておりました。Aさん」
『…西野さん。次の作戦のことで相談があります。
武装探偵社の太宰治を捕縛しましょう』
___________
数ヶ月間にも渡る任務を終え久しぶりにヨコハマに帰ろうと愛車を運転する。
Aとは積もりに積もった近況について沢山聞かせて貰う予定でAの好きなレストランも予約した。
昨日任務完遂の連絡をを入れると心なしか嬉しそうな声色に思わず頬がゆるむ。
(拠点に戻ったらすぐ支度しねェとな_____念の為幹部補佐様にも連絡しておくか)
仕事用の携帯端末に触れるとちょうどバイブレーターが鳴った。
部下か、あるいは首領か、Aか____怪訝な顔で液晶画面を覗くと芥川からだった。
珍しいこともあるもんだと思いつつも通話釦をタップすると地を這うようなぶっきらぼうな声が響いた。
「…おう。何だ?…ッ!?本当かァ!?すぐ戻る!」
その知らせを聞くなり俺は国道を全速力で走らせた。
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桜雪(プロフ) - りかまるさん» コメントありがとうございます。応援してくださる方がいて本当に感謝してもしきれません。拙い物語ですがこれからもよろしくお願いします、! (2019年4月13日 12時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - のら猫さん» 10分、、それはすごい、、!コメントありがとうございます!自分のペースで頑張ります! (2019年4月13日 12時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - びあんさん» コメントありがとうございます。やっぱり小説を書くのってとても労力のいることだと思います。びあん様も同じ作者の身として無理のない程度に頑張りましょう! (2019年4月13日 11時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - sonataさん» ありがとうございます。sonata様の作品とても素敵でした、、!大好きだなんて言葉を頂けてとても嬉しいです。お互い頑張りましょう! (2019年4月13日 11時) (レス) id: c10e018f98 (このIDを非表示/違反報告)
りかまる(プロフ) - ゆっくりでも大丈夫です。無理なく、執筆して頂けたらと思います。応援しています! (2019年3月24日 22時) (レス) id: dbac4f4de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪 | 作成日時:2018年12月29日 21時