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嫌な空気 ページ40

――なんとも居づらい空間だ。
飲み始めて半刻ほどでもう帰りたくなった。

新八はずっと不機嫌なままだし、一は黙々と飲むだけだし・・。
二人とも、相手が"伊東さん"だからこんなに楽しそうじゃないのだろうか。

・・・そう、今回私たちを集めて酒宴を開いたのは伊東さんだ。


「皆さんそんなに固い顔しないで、もう少し気を楽にしていいんですのよ?」

「伊東さんとこうして飲む機会はあまり無いですからね。――それで、伊東さんじきじきのお誘いの目的は何なのですか?」

「嫌だわ天野さん、そんな"目的"だなんて。・・私はただ、最近の新選組の事をどう思っているのかをお聞きしたいだけですわ」

「ああ?」


しかめっ面をしていた新八の眉間に更に皺(しわ)が入った。
三人で伊東さんに向き合う形で座る私たちはそれぞれの事を警戒するかのように見詰め合った。

ここで下手なことを言えば幹部全員を敵に回すかもしれないし、かと言って伊東さんを警戒するようなそぶりを見せれば彼の監視が難しくなる。

―――なかなか面倒な仕事を任されたものだ。


「俺は別に何も不満はねえよ。あんたが水面下でこそこそ動いてるってこと以外はな!」

「あらあら人聞きの悪い。――斎藤君はどうです?」

「・・・隊に乱れが生じている事が気がかりではありますが、それ以上は何も」

「天野さんはどうです?」

「・・伊東さんと他の幹部の間に溝を感じますね。このままでは隊の士気が下がるのではないかと危惧しています」


私の答えに何か感じるものがあったのだろうか、伊東さんは「たしかに、私も感じています」と笑った。

伊東さんはこれを聞く他に自分の派閥に入らないかと聞いてきたり、幕府への不満を語った。その後は軽く時世のことや世間話を交えてお開きに。


「伊東さん、ごちそうさまでした」

「今日はお付き合いありがとうございました。また機会があれば行きましょう」

「俺はもう誘わねえでくれよ。あんたと飲む酒は、どうにもうまくねえし楽しくもねえ」

「・・・」

「ふふふっ、では帰るとしましょうか」


私たちが屯所へと戻ったのはちょうど亥の刻の三番目の鐘の音が鳴る頃だった。
・・・案の定、総司に遅いと怒られた。

いつか別れが→←元旦



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まんさ(プロフ) - Mさん» お久しぶりです!続編書いてきました!・・・そんな、上手だなんて――ありがとうございます!(´∇`)続編でもまたよろしくお願いしますね! (2015年8月4日 22時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)
M - まんささん» 本当ですか!?+。:.゚ヽ(*´ω`)ノ゚.:。+゚。え、まんささん上手に書けているじゃないですか?そんなに気にしなくても大丈夫ですよ!!それにしても、沖田さんが風邪…ねぇ?笑笑(*^^*)看病したい← (2015年7月28日 0時) (レス) id: 7f80429ab2 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - Mさん» 伊東さん斬るまで後数日・・ハアハア((( そろそろこの小説も次の章へと行きます!なんかグダグダしてきてますし、次の章からはシャキッとしたのが書けたらいいな・・・ (2015年7月27日 8時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)
M - まんささん» 今すぐにでも!!笑笑(*^^*) (2015年7月24日 14時) (レス) id: 7f80429ab2 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - Mさん» ここからはわりと飛ばし飛ばしにやっていくつもりですが、何はともあれ熱いシーンが無い…(´・ω・`)伊東さん早く斬りましょう! (2015年7月24日 0時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2015年4月27日 19時

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