南雲薫 ページ30
「千景、さっき会話を盗み聞きしてる人がいたような気がするんだけど」
「わかっている。今からそいつを追うところだ」
「・・・じゃあ手首離してよ。その方が早く動けるでしょ」
「・・・」
さすが純血で良家の生まれという事もあり、私たちの走る速さは人間の男の倍くらいはあるのではないだろうか。
すぐに先ほどの女の子に追いつくと、彼女は立ち止まって私たちを見ると同時に、何故か私を見て瞠目した。
・・・うん？この子男の子か？
「あなたは、新選組の・・・」
「あ、前に見た子か。顔とかあまり覚えてなかったから気がつかなかったよ」
「・・・あなたの様な方がどうしてここに？」
「千景に引っ張られてきただけ。あなたは？」
およそ二年前に視界をかすめた程度の出会いだが、鬼のにおいだったから記憶に残ってる。
私の質問に答えてくれたのは彼ではなく天霧さんだった。
「おそらく土佐の依頼を受けて、京の動向を探りに来たのでしょう。
・・・お初にお目にかかる」
「そちらさんたちも、薩摩に尻尾を振っているんでしょう？
それに、盗み聞きした事を咎めるのならそこの方も咎めてくださいな」
「―――わりーな。俺も聞かせてもらったぜ」
頭上から声が聞こえたと思えば、その声の主は木の上から私の真横へと跳び降りてきた。
その人は私の肩に手を置くと顔を覗き込んで不敵な笑みを浮かべる。
・・・なれなれしく触るなんて、失礼なやつだな。
「久しぶりだな、天野のお姫さんよ！・・しっかし、近くで見るとより美人だな。その簪も姫さんに似合ってると思うぜ？」
「そりゃどうも。・・たしか長州の不知火さんだっけ？」
「覚えてくれてたのかよ。嬉しいねえ」
他の者たちから発せられる無言の問いに彼はため息を一つつくと、私から離れて女装をしている男の子を見やりながら答えた。
「都に動きがあるとなりゃ、俺たちもいろいろと動かなきゃならなくてな。
―――で、こいつは？」
「申し遅れました。土佐南雲家の当主、南雲薫と申します」
「薫君――ちゃんの方が良いかな？」
「なんだ、姫さんも気づいてたのかよ。
・・しっかし、南雲家もこんな小僧に乗っ取られるとはな」
少し小馬鹿にしたように言う不知火さんに対し、千景も「ここは小娘と呼んでやれ」と言うと、薫君は話題を変えて新選組の話を持ち出した。
「ところで、風間家の頭領は新選組に大変興味がおありだとか？」
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まんさ(プロフ) - Mさん» お久しぶりです！続編書いてきました！・・・そんな、上手だなんて――ありがとうございます！（´∇｀）続編でもまたよろしくお願いしますね！ (2015年8月4日 22時) (
レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)
M - まんささん» 本当ですか！？+｡:.ﾟヽ(*´ω`)ﾉﾟ.:｡+ﾟ。え、まんささん上手に書けているじゃないですか？そんなに気にしなくても大丈夫ですよ！！それにしても、沖田さんが風邪…ねぇ？笑笑(*^^*)看病したい← (2015年7月28日 0時) (レス) id: 7f80429ab2 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - Mさん» 伊東さん斬るまで後数日・・ﾊｱﾊｱ((( そろそろこの小説も次の章へと行きます！なんかグダグダしてきてますし、次の章からはシャキッとしたのが書けたらいいな・・・ (2015年7月27日 8時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)
M - まんささん» 今すぐにでも！！笑笑(*^^*) (2015年7月24日 14時) (レス) id: 7f80429ab2 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - Mさん» ここからはわりと飛ばし飛ばしにやっていくつもりですが、何はともあれ熱いシーンが無い…(´･ω･`)伊東さん早く斬りましょう！ (2015年7月24日 0時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まんさ | 作成日時：2015年4月27日 19時
