[ 昼はひねもす夜はよもすがら、御三方。 ]

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数秒経っても彼らは動かない、ただただガン見してくるだけ。

身長高い男の人３人に見つめられるチビってどうなんだ。


「 ...小さい...ですね？？ 」

「 お、っ馬鹿！！女の子に失礼なこと言うんじゃないよ！！ 」


失礼な赤装備の人に、それを注意する緑装備の人、気づかないとでも思うのだろうか青装備の人はこちらに背中を向けて肩を震わせている。

騒がしい人達だなぁ、けど嫌いじゃない。


(だってこの感じどっかで...)


なんだろう、喉元まで出かかっているけど、思い出せない。

そんなことより自己紹介をしなくちゃ始まらないだろう、３人中２人が自由人とみた。

先手を切るか...


「 Aです、改めてよろしくお願いします。 」


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互いに名前を教えあった後はまぁ普通に話をした。

まぁ、盛り上がる。この人達コミュ力高いな...。

常連さん達と同じチームじゃないと上手く話せないかも...そんな私の心配は杞憂だったみたいだ。

赤いのが弟者さん。

青いのが兄者さん。

緑がおついちさん。

合ってますか？？と聞けば大体そんな感じでオッケー、と了承の返事を頂いた。

色で覚えるなんて失礼だなぁ、と我ながら思うが先ほどの弟者さんの小さい発言で差し引きゼロでお願いしたい。

何せ顔が見えないのだから。

フルフェイスヘルメットで頭部の守りが完璧な３人は一見すれば怪しい人だ。


「 Aちゃんはサバゲー歴どのくらい？ 」


と聞いてくるおついちさんに、振り回すように首を横に降って、まだ初めて間もない初心者であることを告げた。

(ちゃん付けはやめてほしいんだけどなぁ)

二十代後半が目前の今日この頃、実に恥ずかしい。


「 では、このおついちさんが手取り足取り教え... 」


言い終わる前に兄者さんと弟者さんからはたかれている。

兄者さんと弟者さんが自由人でおついちさんがそれを取りまとめている感じかと思ったが、彼もなかなかの自由人だったみたいだ。


俺が教える〜、とかいや俺だ、とか間をとって俺にしようとか。

騒がしい彼らの会話をぼんやり聞いていたら、やっぱり何かが引っ掛かる。

(うーん、無駄に良い声)

無駄に、は余計かもしれない。

高身長、コミュ力、この二つに良い声が足されたら凄くモテるんじゃなかろうか...。

引っ掛かった何かを外すべく、悶々と考え事をしていたら良い声×3が響く。


どうやらゲームが始まるらしい。

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