37話 ページ39
ご飯を食べ終わり、お手洗いから帰ってくると環さんが芹澤さんの近くで泣いていた
周りの人たちは気を使ってかあるいは関わりたくないのか、興味深いのかは知らないが彼らを遠巻に見ている
かくいう僕もあの場に行く勇気は無かったので鈴芽ちゃんの所へ戻った
そこには放心状態の彼女がいた
僕は不安になり声をかけると少し遅れてから反応を示す
鈴芽ちゃんはﾎﾟﾂﾎﾟﾂと先程の出来事を伝えてくれた
僕は相づちを打ちながら彼女を抱き締める
その肩は微かに震えていた
環さんと芹澤さんが戻ってきた
誰も何も喋らなかったが車を発進させると芹澤さんはこの空気に不釣り合いな音楽をかけ始める
環「せからしかね！」
余計なお世話だというようにﾋﾟｼｬﾘと言い放つ
その言葉に芹澤さんは心外だというようにとぼけた口調で答える
芹「ええ？ゲストに合わせて選んでるんだけどなぁ……鈴芽ちゃん、晴れると気持ちいいでしょー、この車」
鈴芽ちゃんの方を見ながら問いかける芹澤さんを無視して彼女はパンと牛乳を頬張り続ける
それでも僕には環さんと鈴芽ちゃんの間の空気が何か変わった気がした
まだ空気は重いけど
芹「なぁ、新入り？まさか1匹増えるとはねぇ……しかしでけぇ猫だな､、あ、虹！幸先いいなー」
1人でずっと喋り続ける芹澤さんに僕たちは何も反応しなかったが気にする様子もなく、タバコをつける
芹「鈴芽ちゃん、猫ってさぁ理由もなくついてこないでしょ？犬じゃないんだからさぁ」
その言葉にﾄﾞｷｯとした
まさか芹澤さんがそんなことを言うとは思っていなかったのだ
この人の勘が鋭いのかダイジンたちの行動の意味を言い当ててくる
すると聞こえてきたこどもの声
サダ「ひとのてで もとにもどして」
あ、喋っちゃった
案の定驚いた芹澤さんと環さんが驚愕の表情で叫ぶ
驚きすぎて手元が狂った芹澤さんは危うくトラックに突っ込むところだったが寸でのところでぶつかる事を回避したが今度はハンドルを切りすぎて土手に登って落ちていく
死ぬ、と思いｷﾞｭｯと目をつぶったがいたみはこない
なんとか助かったのだ
安堵のため息をつく
一旦車からおりた時に辺りを見回す
胸がざわついた……僕の地元は確かに鈴芽ちゃんと同じだ､、だけど入れる扉は別の場所にある
それがこの近くにあった事を思い出した
何処だ…何処だ、何処だ?!
頭をフル回転させて考える
思い出した……あそこだ
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もなか - 入りきらなかったので続きです→わがままですみません...でも、作者様の創るストーリー大好きなので、作者様の創る結末ならなんでも楽しんで読みます!!長々とすみませんでした...汗 (2023年1月5日 11時) (
レス) @page34 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - はじめまして!この作品自体は前から知っていたのですが、コメントしていいのかわからなくて...最近、見かけるようになったので私も!!と思いまして...草太さん落ちとか、夢主ちゃんが草太さんの代わりに要石になる結末が見てみたいです...!これからも応援します!! (2023年1月5日 11時) (レス) @page34 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
美郁(プロフ) - めっちゃ主人公がどうなるか気になります！！凄い面白いです！！ (2023年1月4日 14時) (レス) id: f0d1cce09e (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 面白すぎです (2023年1月2日 23時) (レス) @page31 id: e2952ddb8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：推しのために今日も生きる | 作成日時：2022年12月8日 10時
