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春草「……………なんで俺が…」


絶望、といった顔でそう呟く菱田さん。
そこまで拒絶されている私はどうなるというのだ。
というか、全部森さんのせいではないか。


「別に私のせいじゃないし…」



春草「…別に俺も君のせいとは言ってないけど。」



どうやら声に出ていたらしい。
不機嫌です、という顔をしたままこちらの投げかけに答えてきた。



春草「…とりあえず、部屋までは案内してあげる。」



「……お願いします」



言い返したくなる気持ちをギリギリまで抑える。
ここで、下手に言い返したら本当に部屋が分からなくなりそうだ。



廊下にでるとそこは思ったよりも暗く、目の前が真っ暗になり何も認識出来なくなった。



菱田さんが歩く音を頼りに前を進むしかない。



「ひっ」



菱田「そこ階段だけど、うっすらとくらいなら見えるでしょ?」



「……」



いや、うっすらも見えていない。
何も見えない。



そんなこと言っても菱田さんが信じるかどうかは分からないから何も言う気はないが。



だが、階段と聞いてから足が動かない。
微かに足が震えている。



菱田「……キミ、まさか………見えてないの」



「……、いや…見えてます」



菱田「なにその間」



動けないからと言って何故そんなに早く結論にたどり着くのだろうか。

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作者名:あおば | 作成日時:2019年5月1日 17時

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