冷静沈着な女医 AfterStory IV 【コードブルー】

episode24 ページ24

内視鏡室に着き､台の上にAを横にする。


白石が用意しておいてくれた内視鏡カメラをAの口に入れ、胃の方を探る。


すると荒れている胃が明らかになった。



白「胃潰瘍……」


藍「…あぁ……止血して薬で様子見よう」


止血した後血液検査もしたが､細菌感染などではなかった。



藍「……ストレス……か…」


細菌感染や胃癌とかではないということは考えられる原因はストレスだった。


…俺のせいなのか…？俺が…距離を置くことにしたから…。


あいつを苦しめたのは俺なのか…？


医局でAの検査結果を見ながら頭を抱えていると誰かが入ってきたようだった。



橘「あれ、藍沢どうかしたか〜？」


「寝不足か〜？」といつものように間延びした口調の橘先生が自分のデスクに座った。


この人なら…俺の悩みの答えを教えてくれるのかな…。


そう思い橘先生のデスクの方へ行く。


橘「お、どうした〜？」


藍「橘先生､失礼を承知でお聞きします。…三井先生と離婚した時どう思いましたか」


突然そう言うと橘先生はびっくりした顔をした後､すぐに真剣な顔になった。


橘「…後悔したさ。なんで､悩んでいるあいつを見捨てたのかってな」


藍「…見捨てる…」


橘「あぁ､本当ならあの時支えるべきだった。でも､俺は逃げてしまった。今こそ、優輔もいて幸せだけどあの頃のことは後悔しか残ってないさ」


藍「…俺は…どうするのが正解なんでしょうか。ストレスを与えて胃潰瘍にもさせて…」


目元にも隈が酷かったからきっと夜も寝れていないんだろう…。


不甲斐ない自分に腹が立つ。


橘「俺からは何も言えない。でも､一つだけ言いたいことは選んだ時後悔しない方を選べ！後悔しない方がきっとお前が本当に望むことだ」


後悔しない方……。………俺は…


離婚なんてしたくない。あいつと…Aとこれからもずっと一緒に居たい。

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