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倉持洋一2 ページ37

『こんにちは。一也の姉の、御幸Aです。
あの二人は私の幼馴染で、一也のこと昔から知ってるの。
今日は三人で初めて応援に来たんだ。
一也と同級生、かな?』

倉持「お、お姉さんすか!はい、俺は倉持洋一っす!」

『倉持くん、よろしくね。.....あれ、倉持くんって
今日の試合、もしかして1番ショートだった??』

倉持「はい!」

『わ〜やっぱり!私もね、中学の頃ソフトやってて
同じ1番ショートやってたんだよね。』

倉持「そうなんすか!!」

『青道のリードオフマン、頑張ってね。』

倉持「あざすっ。」

『一也とは仲いいの??』

倉持「仲いいっつうか、クラスも一緒で、
なんというかまぁ、隅に置けないやつで...」

『ふふふ、あの子友達少ないから、仲良くしてあげてね!』

倉持「ヒャハ、友達少ないのは知ってるっす!」


やっぱり友達は少ないらしいが
倉持くんは素直でいい子そうだ。
なんだかんだ高校でも上手くやれてるようで安心した。


一也「なんか俺の悪口言ってる?」

倉持「おう。お前が友達いねぇこと話してた。」

一也「お前な....。」

倉持「俺先行ってんぞ。集合遅れんなよ!
じゃあお姉さん、失礼します!」

『は〜い、倉持くんありがとね〜!!』

一也「倉持とめっちゃ仲良くなってんじゃん。」

『いい子だね、倉持くん。ああいう素直な子、
姉ちゃん好きだよ。』


一也達も集合時間があるので会話もそこそこに別れた。

私は、スカウトをしてくれた高島先生や監督達とまだ
一度も会えていなかったので、軽く挨拶もさせてもらった。

一也のことをよく見てくれている、頼りになる先生方だ。






一方、倉持と御幸は---


倉「お前、あんな美人な姉ちゃんいるとか聞いてねぇぞ。」

御「ははっ。言ってねぇからな。」

倉「一々ムカつくな、お前。」

御「いい姉ちゃんだったろ?」

倉「.........。」

御「なんだよ?」

倉「いや、お前がそんなこと言うの珍しいなと思ってよ。」

御「俺、物心つく前にはもう母さん病気でなくしててさ。
親父も仕事が普段から忙しかったし、姉ちゃんが
母さんの代わりに、育ててくれたんだ。」

倉「へぇ...。弟想いの、いい姉ちゃんだな。」

御「ああ。だからこれまで世話になってる分、
結果残して、甲子園に連れて行きたいんだよな。
ま、ちょっと過保護で姉バカなところあるけど。」




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優しい顔でお姉ちゃんの話をする御幸を見て、姉弟の絆を感じ取った倉持君でした。

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作者名:mari | 作成日時:2022年7月26日 0時

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