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初観戦 ページ35

私は社会人2年目となり、一也は高校2年生へ進級。

年末の帰省時に、やっと試合を見に行っていい
お許しが出たので、今日は春季大会の観戦へ来ている。
一也が高校に入学してから初観戦だ。

ちなみに、ゆみとりかを誘ったところ、二人とも
ぜひ行きたいと言ってくれたので、3人で観戦。
もちろん、一也には今日3人で観戦に行くことを伝えている。

1年生の頃から正捕手となり、雑誌に取り上げられる
くらい、成長を続けている一也。
そんな弟を持つ私は、とても鼻が高い。
今日はどんなプレーを見せてくれるんだろうか。




対戦相手は、市大三高。
事前に聞いた話では、去年の秋大で敗れた相手らしい。
本番はやはり夏だが、リベンジとなる今日の試合も
今後につながる大事な一戦だ。


試合が開始して、初回の攻撃---

いきなり満塁のチャンスで一也の打順。
どんなバッティングをするのだろうとわくわくしていると。


「うおお〜〜〜〜 いったぁ〜〜」
「初回、いきなりの満塁ホームラン!」
「こいつがあの御幸一也か!」


そこかしこで、一也を称賛する声が聞こえる。


ゆみ「か、一也くん、凄いね!?」

りか「いきなり満塁ホームランとかやばすぎ!
ちょっとA、口開きっぱなしだよ笑」

『だ、だだだだって、びっくりしすぎて声でない...。』


青道ベンチ近くのスタンドで応援していた私たち。
続々とホームに帰ってくる青道の選手たちに拍手を送る。

一也もホームに帰ってきて、楽しそうにチームメイトと
話しをしていたが、ベンチに入る直前---

一也はこちらを見上げて、笑顔で軽く手をあげた。


『かずや〜〜〜〜♡!』


私も満面の笑みで、手を振り返す。


ゆみ「相変わらず仲いいね。」

りか「姉バカ健在。まぁAはこうでなくっちゃね!」




一方青道ベンチでは---


倉持「あ?お前今誰に手あげたんだよ。スタンドで応援してる
チームのやつらに....って感じじゃねぇよな。」

一也「はっはっは。さあな。」

その後すぐに御幸の名前を呼ぶ女の声が倉持の耳にも届く。

倉持「やっぱお前、前からなんか隠してんだろ!!」

一也「(ほんと色々するどいよな〜。)」






チェンジとなり、相手チームに盗塁されそうになる場面。
一也のとんでもない牽制でランナーは即アウト。


ゆみ「とんでもないね、高校生とは思えない。」

りか「高校入って頑張ったんだね。」

『無理、一也がかっこよすぎてしんどい...』


姉は相変わらず、通常運転です。

倉持洋一1→←2人の1年目(おまけ)



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作者名:mari | 作成日時:2022年7月26日 0時

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