劇団四季CATS ジェリクルキャッツと少女の物語2

第49話 お仕置き ページ8

「おい！A！」

ミストと宿題をしにゴミ捨て場に入ると声がした。

「あ、タガー。どうしたの？」
「何で俺に土産くれなかったんだ！？」
「あ、ごめん。とってあったんだけどディミとボンバルにあげたんだ。」
「ああ、なるほど。…じゃねぇ！この俺様にくれないだなんてどんな神経してんだ！」

私は近くに腰掛けた。

「ごめんね、でも正直来なかったタガーが悪いでしょ。何してたの？」
「昼寝だ！何が悪い！」
「じゃあ知らない。」
「くそー！いつからそんな生意気になった！」
「昔からこうですぅ〜」
「お前にはお仕置きが必要だな！」


お仕置き？一体何をするんだ？


「くらえ！」

突然パン！と猫騙しをくらった。

「わっ！」
「俺の膝枕しろ！」

そう言って私の太ももに頭を乗せてきた。

「ちょっと降りてよ！」
「嫌だ。眠い。」

そのままタガーは寝てしまった。

ど、どうしよう、誰かに見られたら…(汗)



「おーい！Aー！って何でタガーいるの！？」

ミストはかなり驚いていた。

まぁ、そうだよね。


「ミストどうしよう、寝ちゃった…。」
「どうするも何も、起こそうよ。」
「だっていい寝顔してるのに起こしたら怒るかもよ。」

ミストはタガーをじーっと見ると、

「よし、じゃあ雷落として起こすか。」

ミストが小悪魔顏で言うとタガーがばっと起きた。


「やはり寝たふりか。」
「何でお前がいるんだよ！」
「私ミストと宿題する予定だったの。」
「何ィ！？せっかくふかふかな太ももで昼寝して…ぎゃあっ！」


タガーに雷が落ちた。


「他人に迷惑かけといて更にセクハラ発言して最低だね。」

ミスト…黒いオーラが…！！

「A、ジェミマが待ってるから早く行こう。」
「あ、うん…(汗)」


焦げこげになったタガーを気にしつつも私はジェミマの方に行った。



「あれ？タガー焦げてる。」

やってきたのはカーバだった。

「ミストにやられた？」
「ああ。Aの膝枕で昼寝してたら雷落としてきやがった！」
「Aに何か手を出したんだな。マンカスに怒られるべきだ。」
「何でだよ。せっかくふかふかな太ももで寝られたんだぞ！」

そう言うとカーバは俺をしれーっとした目で見た。

「よし、マンカスに報告だ。」
「おいちょっと待て！やめろ！」



こうして俺はあのカタブツリーダーに説教され、喧嘩になって、ジェリロに2匹揃って怒られたとさ。

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