第86話 変化 ページ47
最近、俺は気になることがある。
会ったばかりの頃は挨拶なんて「よ」とか「じゃ」くらいしか言わなくて、おしゃべりとか全然しなくてAもびびってるのか「さん」付けだった。
…なのに今は。
「また負けた〜!相変わらずギルのカンフー凄いね!」
「まぁな。俺に勝とうだなんて100年早いんだよ。」
「…そのドヤ顔ムカつく〜!」
「なんだとゴラ!」
「いった!叩かないでよ!」
最初俺はふたりに仲良くなってほしかったし、何よりギルは人間嫌いだったからAに意地悪とかしたら…と不安だった。
だから仲良くなってくれたのは嬉しい。
でも……
「そうだA!俺、最近夕日が綺麗に見える場所見つけたんだ!こっち来いよ!」
「本当!?行く行く〜!」
俺は猫姿になると、がれきの上をひょいひょい登った。
でもAは人間だから…
「コリコ早いね〜よっこらせっと…」
「よっこらせって、ババアかよ。」
「酷い!私ピッチピチの女子高生なのに!」
「ったく…」
するとギルはすっとAに手を出した。
Aは瞬きをしてから「ありがとう」と言ってギルの手をとった。
ギルはAの手を引っ張り、そのまま引き上げる。
「あー重かった。」
「酷!私これでも痩せてる方よ!」
「いって!叩くなって!」
「そっちだってさっき叩いたくせに!」
何というか…ギルが前からAに優しくなった気がする。
ギルはカンフー以外は不器用だから中々素直になれないんだけどね。
今でいうツンデレってやつかな?
「ほら見てよ!夕日綺麗だろ?」
夕日は西の空に向かって真っ赤に燃えていた。
「俺、ここで毎日夕日見てるんだぜ!」
「いいな。私も毎日見れたらな。」
Aは少し切なそうな顔をした。
「私、一部のジェリクルには言ってるんだけど…留学するかもしれない。」
「えっ!?」
「でも決まった訳じゃないよ。可能性があるだけ。」
Aはまたいつもの笑顔でこう言った。
留学って優秀な人が都会とか、外国とかに行くんだよね…
それは凄いことだって分かってるけど、Aと離れ離れになるのは寂しいよ…。
「コリコ、そんな悲しい顔すんなよ。まだ決まった訳じゃねーよ。」
ギルはいつものクールかつしかめた顔で夕日を見ていた。
だけどその後ギルはAの顔をちらっと見て、少し切なそうな顔をしていた。
ひょっとしたらギルも…いや、やめておこう。
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なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私も毎日聴いてますよ~♪ 札幌公演見に行きますか? (2014年10月10日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» 私も毎日聴いてます!私は福島です!( ̄^ ̄)ゞ (2014年10月10日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 四季のアラジンオーディション、団員以外にもキャスト募集するので一和さんが出る可能性なある気がします。退団後も四季作品に契約で出ている方いますし…札幌開幕は来年の1月なので最低でも一年はやると思いますよ! (2014年10月6日 23時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私もCATSのCD持ってます!いいですよね〜(*^^*)ぐるぷんさんは、札幌に住んでいるんですか? (2014年10月6日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» キャッツ千秋楽迎えましたね!キャッツのCD聴くたびにキャッツ観たいな〜ってなります(T ^ T)受験終わるまで札幌でやってるかが不安で不安で(°_°) (2014年10月6日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねねこ | 作成日時:2014年7月8日 20時