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第63話 夕焼け ページ23

日中に比べれば涼しくなってきたので、僕は夕食後に散歩に出掛けることにした。


人間になり、商店街を抜け、近所の河原に着く。

水がとても冷たそうだったのでこっそり猫に戻り、涼む為に入ろうとしたら…。




「あれ、カーバ?」

声がして振り返ると、Aがいた。


「何してるの?」
「ここの川に入ろうとしたんだけど…」
「ここの川遊泳禁止だよ。隣町ならいいけど。」



そうだったのか…気を付けなければ…。



「私今部活終えたんだけど疲れちゃって〜」


Aはそう言って猫姿の僕に視線を合わせる為にしゃがんだ。


Aは胸元が開き気味の服を着ていたから、中から膨らみがちらっと見えて…///




「ごめん、ちょっと待ってて!///」



僕は隠れて人間に戻った。



「あ〜人間に戻ったんだね。」
「うん、…あ…。」




しかし失敗だった。


人間になれば僕の方が高いから明らかに彼女の胸が見えてしまう。


気にしないようにしたいけど、結構ふかふかしているからついつい目が…って何言ってるんだ僕は!





僕がひとつ息を吐くが、Aはぼーっと何処か見ていた。



「A、どうしたの?」
「あ、いや夕日が綺麗だな〜って思って。」





ふと見ると、夕日が橙色に輝いていた。




「いつもまともに夕焼けなんて見てないからなー」




そう言うAの瞳も輝いている。





「綺麗だね。」





僕がAを真っ直ぐ見て言ったものの、





「ほんと、夕日ってこんなに綺麗だったんだね!」





…と返されてしまった。






やれやれ、これだから鈍感は困るんだ。






「さて、家帰ってご飯食べなきゃ。」
「そっか。僕も住処に帰るよ。」
「気を付けてね。じゃ!」
「そちらこそ。また明日。」





Aはニカッと笑うと走って帰っていった。







僕の好きな女の子と、彼女の前に浮かんでいる夕日。








ふたつとも負けないくらいの輝きを放っていた。

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なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私も毎日聴いてますよ~♪ 札幌公演見に行きますか? (2014年10月10日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» 私も毎日聴いてます!私は福島です!( ̄^ ̄)ゞ (2014年10月10日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)
ねねこ(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 四季のアラジンオーディション、団員以外にもキャスト募集するので一和さんが出る可能性なある気がします。退団後も四季作品に契約で出ている方いますし…札幌開幕は来年の1月なので最低でも一年はやると思いますよ! (2014年10月6日 23時) (レス) id: 14bda2dd5b (このIDを非表示/違反報告)
なおぴょん(プロフ) - **ぐるぷん**さん» 私もCATSのCD持ってます!いいですよね〜(*^^*)ぐるぷんさんは、札幌に住んでいるんですか? (2014年10月6日 22時) (レス) id: 4de1711d69 (このIDを非表示/違反報告)
**ぐるぷん**(プロフ) - なおぴょんさん» キャッツ千秋楽迎えましたね!キャッツのCD聴くたびにキャッツ観たいな〜ってなります(T ^ T)受験終わるまで札幌でやってるかが不安で不安で(°_°) (2014年10月6日 22時) (レス) id: d02575319c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねねこ | 作成日時:2014年7月8日 20時

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